今回は、前回掲載しました歴史ある市政資料館周辺を歩いてみました。
司法長屋から南へ数十メートル、そこには重厚な土蔵と落ち着いた建造物、愛知県議員会館(東外堀町)があります。この地は、幕末まで尾張藩家老・田宮如雲の屋敷であったそうですが、明治以降、司法の中心であった由緒あるこの場所、第9代名古屋市長を勤めた大喜多寅之助(注1)が弁護士として活躍されていたようです。この建物は、大正9年に私邸兼事務所として建設されましたが、昭和27年愛知県の所有となり、現在は県議員会館として、会合や宿泊施設として利用されているそうです。建物は非公開ですが、木造平屋建ての洋館と木造二階建ての日本家屋・庭園などが、随所に昔日の面影を今にとどめています。
この周辺を歩いてみると、その昔、尾張藩御典医であった医院(注2)や、何となく懐かしい感じのするお店、さらには風情のある長屋と、今とむかしが微妙に交錯する不思議な町並みに出会うことができます。
ある長屋にお住まいの方から、「この建物は100年位前からある長屋だ」と教えていただきました。住み始められた頃には、この辺りはこのような長屋が幾つもあったとのことです。「貴重な建造物だけに、何とか保存をしたいと考えますが、当時の建材は今では入手も困難になり、維持していくのも難しいのです」との言葉が印象的でした。
寄り道もまた楽し・・・初秋を感じながら、ゆっくりと探索してみて下さい。
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秋色に染まり始めた会館 土蔵と和館(北側から)
@CIMG9892裏手から @CIMG9894土蔵と和館、裏手から
落ち着いた日本家屋 風格を漂わせ・・・
@CIMG9879 @CIMG8373高橋医院・左手病院
懐かしい長屋の風景 医院と旧宅

注1:名古屋弁護士会会長、東邦商業学校(現、東邦高校)初代校長、中京法律学校長などを務められ名古屋の発展に大いに貢献された
注2:医院は近代的な建物に変わり、現在11代目が開業中。旧宅にあった門は、残念ながら取り壊されてしまった