日一日と陽射しに強さを感じるのは、間もなく啓蟄を迎えるという嬉しさからでしょうか。とは言え、「春は名のみの 風の寒さや・・・」とあるように、不意に流れる北風は冷たいものがあります。この歌はモーツアルトの「春への憧れ」に曲想が似ているとか、興味のある方は併せて聞いてみてはいかがでしょうか。そして早春の頃の季節感をまさに言い当て、春告げ鳥(ウグイス)の鳴くのが待ち遠しいです。春告げ草の別名があるというウメの便りはどんどん届いていますので・・・

 散策の途中に空を見上げると、透明度の高い青空にぽっかり「わた雲」が浮かんでいました。視線を落とすと、足元には草花が芽吹きはじめ、その中でも「たんぽぽ」の黄色は一際目立ちますが、傍らではハコベやナズナ(ぺんぺん草)が白い顔を覗かせています。垣根越しに、ほのかに匂うロウバイやウメやマンサクに引き寄せられ、思わずシャッターを押していました。

 東橦木公園(東区筒井)のカワヅサクラ(注1)は早くも見ごろを迎えています。同じ東区でも大曽根駅周辺のカワヅサクラは咲き始めたばかりで、環境の違いは時期を微妙に変えているようです。道行く人々も心待ちにされていたのでしょう、暫く立ち止まって見つめてみえました。

 徳川園では、今は冬ボタン、ウメ、ボケ、アセビなどが競って咲いています。ミツマタ、フッキソウの春待ち顔の芽吹きもあり、間もなく素晴らしい花の祭典の時が訪れるのでしょう。
 龍仙湖では今まで冬眠していた?鯉が悠々と泳いでいました。やはり水も温(むる)み始めているのでしょう。そして湖面の陽だまりではカルガモ、マガモ、オオバンが仲良く羽根を休め、穏やかなひとときを満喫しているかのようでした。

 時にはゆっくりと、規則正しく訪れる自然の営みを眺められてはいかがでしょうか。思いがけない出会いが待っているかもしれませんよ

カワヅザクラ 東橦木公園は見頃  満開のロウバイ
佐助邸のウメ  建中寺(紅梅) 徳川園(白加賀)
 仲良く・・  空に向かって  彩りを添えて

注1:東区制100周年を記念して昭和20年4月1日に植樹されたもの
   東橦木公園については、こちらからもどうぞ