「命二つ 中に生たる 桜かな 松尾芭蕉」
 1年有余のコロナ禍、自粛が永く続き誰もが人との交流を待ち望んでいます。日本の国花「桜」は種類も600種以上とか、全国至る所にあり花の時期になるとその多さに驚きます。今年は観測史上最速の開花とメディアは報じていますが、清雅に濃艶に人々の目を楽しませてくれています。

 徳川園やその周辺でも、桜や春の花がこぼれんばかりに咲き始めました。うららかな日差し、緩やかに流れる雲、澄み渡る青空との競演が見事です。外出し辛い今ですが、思い切って楽しんで見ては如何でしょうか。

 徳川園黒門西の小公園のソメイヨシノは、花の雲(満開)のような情景を作っています。ロータリーにある徳川光友の胞衣塚(えなづか)の桜は、満開でハラハラ舞う花吹雪が優しく塚を包み込んでいます。

 徳川美術館前のトウカイザクラは満開を過ぎ、路上の花吹雪が館内まで道案内をしています。蓬左文庫前ではトキワマンサク、リキュウバイ、キクモモ、シバザクラ、ボタン、カンザクラ、ギョイコウなどが色鮮やかに咲いています。これらをベンチで一望すれば、そのひとときコロナを忘れ、風流を楽しむことが出来ますよ、きっと!

 園内では早くも春ボタンが咲き始めました。「えっ!」と思わず春のボタンまつりのチラシを確認しました(4/10〜4/25)。これ又、開花時期が早くなっているようです。

 この他にも龍仙湖畔周辺ではヤマブキ、コブクザクラ、しだれ桜(数輪開花)白花マンサク、ハナズオウ、シャクナゲ、サツキ・・と、歩を進める度に様々な色が飛び込んできます。新緑の中にモミジの花も楚々と風に揺れて自己主張しています。大自然の躍動に感激です。湖の鯉も子どもの声や人の足音に素早く反応し、餌ねだりも忘れません、待ち焦がれた春、真っ盛りです。

 里山、大曽根瀧の周辺は、カリン、椿の岩根絞り、白芯卜伴が一際目を引きますし(見つけてくださいね)、豪快な瀧の水音は心身のリフレッシュに一役かってくれることでしょう。見過ごしてしまいそうですがシキミも白い花を精一杯背のびして咲いています。東門(園外)近くの含笑花も咲き始め甘い香りを放ち存在を告げていますよ。

 徳川園周辺でもギョイコウザクラや八重桜、椿が顔をのぞかせています。静かにそうっと花の競演を探してみて下さい。

   小公園から黒門  ザイフリボク(シデザクラ)
    二葉葵の花   ギョイコウ(咲き始め)
    春ボタンも開花    可憐なモミジの花
    白芯卜伴   可愛いウグイスカズラ