「東区文化のみちガイドボランティアの会」が名古屋市東区「文化のみち」の魅力を紹介します
ブログ

石造物

冨士神社の石柱

 年末の恒例行事となった「今年の漢字」は<税>と決定し、広く報道されました。消費税率引き上げ、諸々の議員による税の無駄遣い、外人観光客の免税店での大量購入等々・・生活と密着する問題だけに関心が深かったからでしょう。
 そんなことを考えながら、いつもの癖でキョロキョロ探していると、冨士神社(東桜一丁目)の入口に不思議な石柱を見つけました。あれ?「駿河町」と刻印されています。「えっ?何???」と、また疑問が沸き起こりました。調べてみると、昔、この辺りは駿河町と呼ばれ、徳川家康が駿河との間を往復したという説、冨士塚に近いので、富士山のある国名から付いたという説があると、書かれていました。町名変更前には、駿河道にあった歩道橋に「駿河町」と書かれていたそうです。まだまだ、ひっそりとしつつも、しっかりと自己主張している貴重な遺物が、数多く眠っているのだろうと思い知らされました(境内にはまだまだ石造物が・・厳粛な境内です。静かにご参拝ください)。
 地名を辿っていくと、往時の生活が偲ばれる所が各地にあり、時代の流れから新しい建造物が建ち新町名に変更されるケースが散見されます。今その名残は、町内会や子供会名に辛うじて残っていると教えていただきました。折しも街路樹の剪定が行われていましたが、もう少し紅葉を愛でたいと思う一方、落ち葉の始末をされる大変さ、新しい芽吹きの為には不可欠の作業との割り切り・・・路上を眺めながら、新旧が上手く継承される難しさを感じた一日でした。(東区の歴史参照)

CIMG0896石柱縮 CIMG0442駿河道縮
           富士神社     鳥居左の石柱の後ろ・・・
CIMG0902吾唯・・縮 CIMG8397刻印石縮大
    人生訓 吾唯足るを知るの蹲石      名城築城の際の残石(刻印石)

旧春田鉄次郎邸と石造物

 今年は梅雨入りしたとはいうものの、当地の雨量は例年の1/4程度とか、その後も真夏日が続き、冷夏の予想はやや外れた感さえする前半です。一方、早くも超大型の台風8号が発生し、日本に向かっているとの報道がされています。
 東区は明治以来、陶磁器輸出の発祥地として知られていますが、今回はその貢献者の一人でもある「旧春田鉄次郎邸(主税町3)にある石造物をご紹介します。鉄次郎氏は陶磁器貿易商として成功された方で、邸宅は大正10年、武田五一氏(注1)の設計で建てられたといわれており、洋館と和館で構成されています。現在洋館はフランス料理のレストラン「デュポネ(注2)」として営業しており、見学は出来ませんが和館は、状況に応じて(結婚式がある場合は不可)ガイドさせていただいております。
 門を入るとモダンな敷石が目に飛び込んできます。敷石を辿っていくと、昔懐かしい石臼の紋様や様々な形の石が、表情豊かに迎えてくれます。また、落ち着いた垣根や四季の植栽に抱かれた雪見灯籠は、将に日本庭園の風情そのもの、ひと時を楽しませてくれるはずです。
 洋館と和館の道案内は春日灯籠が道標(みちしるべ)となっています。やや狭い空間ですが、古き良き時代を知る為には、一見の価値はあると思います。
☆当会では、「火・木・土」の10時から15時30分、ガイドを行っております。東隣の佐助邸にお声かけ下さい

注1:武田五一は明治後期から昭和初期にかけて活躍した日本を代表する建築家。
注2:お食事は予約となっています。1階内部については
こちらからご覧いただけます。

CIMG7627春田門から縮@ CIMG7629敷石縮@
       春田鉄次郎邸へ・・          敷石が優しく誘って
CIMG7631春日灯籠縮@ CIMG7628灯籠とあじさい縮@
        左←洋館、右→和館へ          風雅な出迎え
CIMG6709春田ガイド$T CIMG6747オルガン春田縮
         ガイドの様子         当時の懐かしい道具・・

建中寺の中にある石造物

 今回は、尾張徳川家の菩提寺である建中寺(筒井一丁目(注1))を訪ねてみました。境内にある様々な石造物を見付けながら、草木を見つめる例月とは趣を変え、新たな?出会いに興味を覚えながら散策してみました。総門(創建当時の門)を入り、文字通りの万緑の建中寺公園をゆっくりと三門へ向かいました。三門左に「陳元贇」と書かれた石柱があります。陳元贇は寛永3年(1626))尾張徳川藩主義直に招かれ、儒教、陶芸、菓子、建築、拳法などの異国文化を日本にもたらした方です。寛文11年(1617)没し、建中寺に葬られていましたが、現在、お墓は平和公園に移されています。
 三門をくぐると、本堂の前に二基の石灯籠「春日灯籠(注2)」があり、厳かに出迎えてくれます。その左手に大きな「龍巻奥の院(注3)春日灯籠」が聳え立ち、素晴らしい彫刻に圧倒されます。これは数十年前に寄贈されたものだそうです。左右に目を凝らすと今まで気づかなかった多くの石造物(灯籠は約40基他)の多さにびっくりです。新しい発見にワクワク・・ドキドキの連続、視点を変えると普段見えていなかったものが突然見えてくるという、古からの言葉を実感しました。
 ご住職様から、三門上層には釈迦三尊像と十六羅漢像が祀られているとお聞きしましたが、未公開とのことで残念ながら拝謁できませんでした。各所にある神社への崇拝を忘れないで、関心をもって臨みたいものです。
 当会では、依頼ガイドや種々のイベント等をガイドさせていただいております。詳細につきましては
こちらからどうぞ

CIMG7620本堂、灯籠S CIMG9602植え込みと灯籠S
        本堂と春日灯籠          確かな存在感・・・
PA190741陳元贇墓所S CIMG7613龍巻奥の院縮
      陳元贇の碑  昇竜が彫られている奥の院灯籠
PA190745建中寺碑S PA190753像、縮
建中寺の墓石を活用したと思われる石碑 観世音菩薩と由緒あるお地蔵様・・

注1:慶安4年(1651)に第二代藩主「光友」が父「義直」の菩提を弔うために建立
注2:春日灯籠は、鹿、雲、三上山などが彫刻されているのが特徴
注3:奥の院灯籠は、中台に干支が彫られていることが多い

徳川園のこのごろ

 梅雨に入ったものの、この地方は真夏を思わせる暑い日が続いています。尤も中部地方を除いては、天候不順のようですが。さて今回は、園内でマイナスイオン浴び?と菖蒲の花を愛でての心身のリフレッシュを案内します。
 園では和傘の貸し出しを行っており(注1)、和傘の優しい色合いに癒されながら、優雅に園内を散策する人の姿が目に付きます。菖蒲も見頃を迎え、江戸系の花1700株が色とりどりに咲き競っています。こんな時に和傘も一役買い、大勢の方のシャッターの音が聞こえてきます。花のアップを撮る人、和傘とのベストポジションを探す人、家族写真を撮る人・・と様々ですが、どなたも和の世界を求め、浸って居られるようです。その他、紫陽花・スイレン・ミズカンナ・シモツケ・半夏生などなど、競って咲く姿はまさに日本庭園の風情です。半夏生は数カ所で観られますが、この植物についてのロマンチックなエピソードを教えていただきました。龍仙湖東側(山側)で鯉が産卵する時季に、偶然、半夏生が流れ着きそのまま自生したそうです。龍仙湖の亀島の尻尾辺りにも、地味な色ながらしっかり存在感を示す姿がありますので、探してみてください。鯉(恋?)のいたずら?!粋な計らい?!でしょうか。また鳥やトンボ、蝶などの飛び交う園内で、忘れられようとしている里山の風景を存分に楽しんで下さい。
 当会では毎週金曜日、午後1時から3時半まで定時ガイドを行っております。また皆様の日程に合わせた「依頼ガイド」も行っております。お申し込み、詳細は
こちらまでどうぞ
注1:無料貸出期間は終了。6月17日(火)〜7月13日(日) 有料(100円)

CIMG0934和傘と菖蒲縮 CIMG0859西湖と菖蒲縮
      和傘も彩りを添えて・・   茶室瑞龍亭から一望(右奥が菖蒲田)
CIMG0935半夏生とスイレン縮 CIMG0948シモツケ縮
    鯉の産卵場所?(半夏生)           シモツケ
CIMG0633立葵縮 CIMG0957紫陽花と灯籠縮
       塀に寄り添う立葵        灯籠と紫陽花が仲良く

片山神社とイチョウ 東区の名木9

 今回は、東区芳野二丁目にある片山神社のイチョウとご神木にまつわるお話。時空を超えて、1300余年前に遡ってみたいと思います。
 社伝によればこの神社、和銅2年(709)の創建、「延喜式神名帳(じんみょうちょう)注1」にも収録されている古社です。これに記載されている神社は、「式内社」として社格を誇ることが出来、これに記載されない神社を「式外社」というそうです。
 昔は今よりもっと広い鎮守の森が広がっていたようで、「ご神木の杉の木には天狗様(注2)が座っていたと言い伝えられている」と宮司様から説明いただきました。この天狗杉、大正時代に枯れ、幹だけが今もご神木として祀られています。神社内にはイチョウ、ケヤキ、ムクノキ、クスなどの大木が、その若葉の色を日毎に濃くしながら、折からの風にサワサワとささやき、今にも天狗が出てきそうな不可思議な雰囲気を醸し出しています。
 もう一つ、献灯として寄進された灯籠は、永い年月と風雪によって読みづらい文字もありますが、江戸時代から昭和までの年号は読み取れ、歴史の重さと凄さを感じさせられます

CIMG0643片山神社 CIMG0649本殿 CIMG2458研修縮
    片山神社     本殿と杜    研修の様子
CIMG0664ご神木 CIMG0648イチョウと灯籠 CIMG0662灯籠色々
     ご神木 イチョウに寄り添う灯籠   灯籠いろいろ・・・

注1:古代法典「延喜式」50巻中の巻9「尾張国山田の郡十九座」の首位に記載
注2:天狗と山の神信仰との繋がりを示す伝承の一つといえる。

« 1 9 10 11 15 »

開館日とガイド実施時間

◆旧豊田佐助邸
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~15:30
ガイド常駐日:火、木、土
◆文化のみち二葉館
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~17:00
定時ガイド: 火、木、土
10:45、13:20の2回
30~40分
◆徳川園
月曜日休園
開園時間: 9:30~17:30
定時ガイド: 金曜日
13:00~15:30

投稿月別記事

PAGETOP
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.