「東区文化のみちガイドボランティアの会」が名古屋市東区「文化のみち」の魅力を紹介します
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石造物

徳川園のこのごろ

 梅雨に入ったものの、この地方は真夏を思わせる暑い日が続いています。尤も中部地方を除いては、天候不順のようですが。さて今回は、園内でマイナスイオン浴び?と菖蒲の花を愛でての心身のリフレッシュを案内します。
 園では和傘の貸し出しを行っており(注1)、和傘の優しい色合いに癒されながら、優雅に園内を散策する人の姿が目に付きます。菖蒲も見頃を迎え、江戸系の花1700株が色とりどりに咲き競っています。こんな時に和傘も一役買い、大勢の方のシャッターの音が聞こえてきます。花のアップを撮る人、和傘とのベストポジションを探す人、家族写真を撮る人・・と様々ですが、どなたも和の世界を求め、浸って居られるようです。その他、紫陽花・スイレン・ミズカンナ・シモツケ・半夏生などなど、競って咲く姿はまさに日本庭園の風情です。半夏生は数カ所で観られますが、この植物についてのロマンチックなエピソードを教えていただきました。龍仙湖東側(山側)で鯉が産卵する時季に、偶然、半夏生が流れ着きそのまま自生したそうです。龍仙湖の亀島の尻尾辺りにも、地味な色ながらしっかり存在感を示す姿がありますので、探してみてください。鯉(恋?)のいたずら?!粋な計らい?!でしょうか。また鳥やトンボ、蝶などの飛び交う園内で、忘れられようとしている里山の風景を存分に楽しんで下さい。
 当会では毎週金曜日、午後1時から3時半まで定時ガイドを行っております。また皆様の日程に合わせた「依頼ガイド」も行っております。お申し込み、詳細は
こちらまでどうぞ
注1:無料貸出期間は終了。6月17日(火)〜7月13日(日) 有料(100円)

CIMG0934和傘と菖蒲縮 CIMG0859西湖と菖蒲縮
      和傘も彩りを添えて・・   茶室瑞龍亭から一望(右奥が菖蒲田)
CIMG0935半夏生とスイレン縮 CIMG0948シモツケ縮
    鯉の産卵場所?(半夏生)           シモツケ
CIMG0633立葵縮 CIMG0957紫陽花と灯籠縮
       塀に寄り添う立葵        灯籠と紫陽花が仲良く

片山神社とイチョウ 東区の名木9

 今回は、東区芳野二丁目にある片山神社のイチョウとご神木にまつわるお話。時空を超えて、1300余年前に遡ってみたいと思います。
 社伝によればこの神社、和銅2年(709)の創建、「延喜式神名帳(じんみょうちょう)注1」にも収録されている古社です。これに記載されている神社は、「式内社」として社格を誇ることが出来、これに記載されない神社を「式外社」というそうです。
 昔は今よりもっと広い鎮守の森が広がっていたようで、「ご神木の杉の木には天狗様(注2)が座っていたと言い伝えられている」と宮司様から説明いただきました。この天狗杉、大正時代に枯れ、幹だけが今もご神木として祀られています。神社内にはイチョウ、ケヤキ、ムクノキ、クスなどの大木が、その若葉の色を日毎に濃くしながら、折からの風にサワサワとささやき、今にも天狗が出てきそうな不可思議な雰囲気を醸し出しています。
 もう一つ、献灯として寄進された灯籠は、永い年月と風雪によって読みづらい文字もありますが、江戸時代から昭和までの年号は読み取れ、歴史の重さと凄さを感じさせられます

CIMG0643片山神社 CIMG0649本殿 CIMG2458研修縮
    片山神社     本殿と杜    研修の様子
CIMG0664ご神木 CIMG0648イチョウと灯籠 CIMG0662灯籠色々
     ご神木 イチョウに寄り添う灯籠   灯籠いろいろ・・・

注1:古代法典「延喜式」50巻中の巻9「尾張国山田の郡十九座」の首位に記載
注2:天狗と山の神信仰との繋がりを示す伝承の一つといえる。

松山神社と夫婦クスの木 東区の名木8

 東区は四季折々に素晴らしい景観が見られます。今は、大樹の緑が紺碧の青空をバックにあちこちでそびえています。
 今回は泉町三丁目にある松山神社(注1))の「夫婦クスの木」、「長寿の大銀杏」をご紹介したいと思います。この神社、祭神は「日の神(天照皇大神)」、江戸時代には尾張三代藩主綱誠の祈願所となり多くの人が参拝するようになったとか。この神社は西向きの為、参拝者は誰もが東を向いてお参りすることになります。早朝、輝く日の光を木の葉越しに受けながら日の神(注2)を拝んだといわれています。
 この境内に、樹齢不詳の二樹が土中で相和し、その樹肌、一樹は荒く他は優しく、あたかも仲むつまじい円満な夫婦の姿を思わせる「夫婦クスの木」が存在します。また長寿の大銀杏も在り、この樹は「ふくらしば」に似ているものの、樹名不詳の老樹が枯渇後も、濃尾地震や台風など幾多の災害に遭遇しながら、神霊の加護と不思議な生命力でそのつど蘇生してきているといわれ、神木の生まれ変わりとして崇敬し信仰されています。
 また創建以来枯れたことが無いと言われ、由緒ある「天恵の井戸」もあります。静かな佇まいの社の中で、時には「おてんとうさま」とゆっくり向き合ってみられるのはいかがでしょう
。(松山神社由緒書、東見聞録参照)

CIMG7027夫婦樟外からT@ CIMG0550夫婦樟 CIMG0549大銀杏
 夫婦クス(道路から)    寄り添って   長寿の大銀杏
CIMG0533恵みの水 CIMG0542本殿 CIMG0538神楽殿
   天恵の井戸  緑に抱かれた本殿  東区保存樹と神楽殿

注1:往古は広大な松林、江戸時代、天道町と称し、神社は天道宮、天道社又は松山天道社と呼び、後に今の松山神社の神社名の由来となったといわれている。
注2:太陽のことを「おてんとうさま」というが、これを漢字に当てはめると「天道さま」となる。

二葉館の周辺

 春爛漫・・・ 永い寒さから解き放たれ、力強い陽ざしを浴びた途端、待ちかねたようにあちこちの草木が一斉に花を付けだしました。春風のいたずらで散った花びらは、水面には花筏として、地表では鮮やかな絨毯として、目を楽しませてくれています。
 二葉館は今、福沢桃介ゆかりの「三色桃、注1」が可愛い花を付け、訪れる人々を静かに待っています。この桃は、関西電力より苗木を寄贈され数年前に植樹(5本)されたものです。毎年花数が増え続け、その生長ぶりを見るのが楽しみです。
 この木は、まだ小さいので目立ちませんが、ゆっくり庭を巡りながら見つけてください。昨年は二葉館の木から採取した種を発芽させ、苗を一本植樹することが出来、今年は60㎝ほどに生長しました。八重咲きの可愛い花はいつ見られるのでしょう?数年後には二葉館の庭を華麗に彩ることでしょう。
 もう一つ見過ごしてしまいそうなのが、土蔵前の「春日灯籠」です。現在は土蔵に寄り添うように佇んでいますが、東二葉町(現、白壁)にあった当時は「二葉御殿」といわれていた庭園に設えられ、その時代の人々が風情を楽しまれたのではないでしょうか。
 一斉に芽吹き出した今、時には二葉館の周囲にも目を向けられると思いがけない出合いがあるかも知れませんよ。
★二葉館の詳細についてはこちらからどうぞ
★三色桃についてはこちらからもご覧いただけます。

CIMG9769土蔵と燈籠 CIMG9785 CIMG9777白と混ざりT IMG_3213植樹2013,3T
  土蔵と春日灯籠     豪華絢爛?・・  木によって色味の変化  苗木(H25.3.29植樹)
CIMG9850山吹公園菊桃 CIMG9826出来町通り CIMG9873塀から顔を CIMG9834花桃、古木
  山吹谷公園の菊桃   道行く人に語りかけ   垣根からごあいさつ・・     民家の古木

注1:1本の木に赤・白・ピンクを色分けして咲く花桃(八重咲)。充分に生長するまでは花の色が偏ることもあるようです。

佐助邸あれこれ

 今日は、あの東日本大震災から3回目の3月11日。それぞれの人が、それぞれの感慨を抱きながらも強い絆で、お互いを思いやり助け合いながらの姿を辿る各種の報道には心打たれました。また一方では、貴重な体験、文化遺産を次世代に残していくための地道な努力が続けられていることに感銘しました
 今回は前回に引き続き、佐助邸の「石灯籠、注1」にスポットを当ててみたいと思います。庭内には三つの灯籠があり、付近の草木の引き立て役となったり、時に景観のワンポイントとなって、この庭を一層引き立たせています。特に、1階2階の縁側からの眺めは、独特の雰囲気を醸し出し、存在感があります。
 庭の奥には、全長10メートルほどの流れ石組みで造られた細長い池があり、(現在は枯流れ)中ほどに石橋のあとがあります。石橋の袂石上に雪見灯籠(注2)が優しく邸内を見つめていますし、西側には、火袋に「濡」「鷺」と陽刻された珍しい濡鷺灯籠があり、見学される方々に微笑みかけているようです。東側に目を転じると、しなやかなにうねった赤松の側で、春日灯籠(注3)が佇んでいます。現在は紅白梅が咲く傍で草木が、新芽を蕾を膨らませ、来たるべき日に備えています。

CIMG9238雪見 CIMG9235池と雪見
          梅と雪見灯籠      池の護岸石組み(景石を配置)
CIMG9232濡れ鷺 CIMG9229春日灯籠
       濡鷺灯籠      春日灯籠(鹿と雲・・)

注1:②石灯籠の用途は明かり取りであるが、庭園内では見付として、つまり注意を喚起するために据えることが多い。
注2:「雪見」の語源は「浮見」が変化した語。竿と中台がないため高さが低い。特徴は、主に水面を照らすために用いられていたので、笠の部分が大きい
注3:灯籠といえば春日型を指すほど灯籠の基本となるもの。火袋は六面、前後に火口があり、鹿・雲・・などがあるので見つけやすい。バランスの取れた形の良いものである

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開館日とガイド実施時間

◆旧豊田佐助邸
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~15:30
ガイド常駐日:火、木、土
◆文化のみち二葉館
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~17:00
定時ガイド: 火、木、土
10:45、13:20の2回
30~40分
◆徳川園
月曜日休園
開園時間: 9:30~17:30
定時ガイド: 金曜日
13:00~15:30

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