ひとりある記6「白山神社(どんど焼き)」

「どんど焼き どんどと雪の 降りにけり(小林一茶)」
1月14日に白山神社(矢田2)において、日本の伝統行事である「どんど焼き」が行われると知り出かけました。前夜は雪が舞い銀世界を想像しましたが、午前からうららかな日和でした。道路や陰地には雪が残っていたものの、境内は綺麗に掃き清められ、行事は氏子さんたちによって厳粛に執り行われました。

神社の祭神は菊里姫命(きくりひめのみこと)と天照皇大神(あまてらすおおみかみ)です。白山神社は愛知県に30社以上あると言われ、日本でも1位だそうです。愛知県神社名鑑に創建は明らかではありません。古くは隣の漸東寺境内に鎮座していましたが、神明社の現境内に遷し合わせ祀られ、明治5年、村社に列格したと記されています。

白山神社の「一の鳥居」の狛犬は、今のご時世に合わせマスク着用で、微笑ましい風景でした。「二の鳥居」をくぐると、既に「どんど焼き」が始まっていました。これは正月飾りや注連縄(しめなわ)、書き初めなどを1月中旬頃に焼いて「無病息災」・「五穀豊穣」を願う行事だそうです。呼び名も「左義長」「どんと焼き」「どんどん焼き」など地域によって様々なようです。

「どんど焼き」の語源は、①火を燃やすとき(尊と(とうと)尊と(とうと))と、はやし立てていたのが訛り後に「どんど焼き」となったとか、
②どんどん燃える様から付けられたといわれていますが、「左義長」が「どんど焼き」の始まりといわれているそうです。平安時代、宮中の行事で正月15日の夜に正月飾りやお札などを焚き上げるものだったそうです。どんど焼きの“火や煙にあたる”焼いたお餅を食べると虫歯が出来ないとか、一年が健康に過ごせるとも言われているようで、老若男女が三々五々訪れ、お餅を召し上がっていました。

白山神社は以前にも干支の彫刻がある神社として訪問していますが、今回は、本殿が少し開けられ今年の干支「寅」をはっきり確認できました。氏子さんが快く案内してくださいました。また皆さんとの楽しい交流(マスク着用、距離を取りながら)を楽しみました。古い伝統を現在まで受け継ぐ、数少ない交流の場所であるように思えました。

境内は献木(紀元2600年記念の樟)や、保存樹のアキニレなどの木々に囲まれ、閑かな中、年中行事を体感しました。

白山神社 狛犬もマスクを付け
どんど焼き お餅を頂き無病息災を願う
拝殿内中央の欄間は「寅」 拝殿外、神額の下は「辰」
拝殿から本殿へ 献木の樟(昭和15年植樹)

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