いよいよ「夏本番」に向け、佐助邸の2階お座敷に夏障子が入りました。この障子には家紋が入っており、重厚さを醸し出し、歴史を感じさせます。暑中における涼のとり方にはさまざまな工夫が施され、先人の暮らしの知恵がいっぱい詰まっています。今話題のエコ、節約のヒントにもなるのではないでしょうか。夏障子から透けて見える庭の緑に日本の情緒を感じます。また廊下のガラス戸には無双連子窓があり、ここからも涼しげな心地よい風が部屋を通り抜けていきます。往時を偲びながら静かに流れる風を、ゆっくり味わってみて下さい。
山も庭も うごき入るるや 夏座敷(芭蕉)
注:夏障子、簾戸(すど)、簾障子ともいわれ、葦戸の総称として用いられる。 障子の一種で、日差しを遮ると同時に通風が得られるので高温多湿の日本には適した建具である。(住宅建築専門用語辞典参照)
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