梅雨に入りお庭の緑もいきいきと輝いています。
今回は、思わず気づかずに通り過ぎてしまいがちな、「襖の引手(取っ手)注」を紹介したいと思います。それぞれには気遣いや工夫が垣間見られ、非常に地味な存在ながら、無くてはならないアクセントとなっています。
象嵌細工をされたものに、動植物の文様、吉祥の印でもある「鶴」は種類もあり、様々な造形を見ることができます。いつもとは少し趣向を変え、大正時代(大正12年建築)に思いを馳せつつ、静かに雨音も楽しみながら観賞されたらどうでしょうか。小さな主役、思いがけない発見があるかも知れませんよ。
注:「引手」襖、障子、引戸等の建具や引き出し箱の蓋などの開け閉めに必要な指先をかける部分を
いう。引手の形と仕上げ用いられる空間によって多様である。
代表的な形は次の通り。襖: 丸型、楕円形、角形、ちり落し、菱形、木瓜(もっこう)等。
障子は長方形、隅丸、ちり落とし等。
仕上げは木製場合:クワ、ケヤキ、クロガキ、コクタン等。
金属製の場合:銅、真鍮、鉄等。<木造建築用語辞典参照>
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