「あめんぼう 池の天日 ふまえけり(斎藤白柿)」
小流にスイスイと泳ぐアメンボを見つけました。いつの間に一体どこから飛んで来たのでしょう?とふしぎ発見です。そう言えばこのアメンボ、名古屋のマンホールの蓋に彫られているのを思い出し、マンホールの蓋を調べようと考えました。
♪上を向いて歩こう♪と口ずさみ、軽快な?テンポとはいきませんが、安全確保に努め下を向いて歩いてみました。使用目的に合わせ、丸、四角、長方形など形も、そこに表現される模様もさまざまです。ぜひ皆さんも今のこの暗い時期を、ホッとする蓋を見て明るく乗り切って見ませんか。
「アメンボ」は、俗にミズスマシとも呼ばれています。デザインの由来は、水のあるところに素早く飛んでいき、渓流などの流れのある水域で生息しているアメンボが、下水道に出会い「ここなら住めるかな」と水の中をのぞき込んでいる愛らしい姿を表現したということです。きっかけは、名古屋市の下水道供用開始80周年(1992年)を記念し一般公募で決定したもので、それ以来幅広く活用されているものです。
マンホールには震災用のものもあります。これは平成15年に採用され、避難所などの近くの道路上に設置され、現在はすべての小中学校周辺の道路上に設置されているそうです。この蓋の位置には下水道直結の仮設トイレが設置されます。転落防止用器具も取り付けられているとのことです。いざという時のために知っておくと良いですよね。
アメンボから新しく派生した蓋もあります。名古屋市上下水道供用開始100周年を記念したもので、カラー(12ヶ所)と彩色なし(100ヶ所)があります。これは水の架け橋に見立ててデザインされ「100の文字」と「納屋橋」がデザインされています。ちなみに東区でのカラー版は名古屋ドーム西側道路(イオン側)にあります。往き来する人が多くカラーは徐々に薄くなりつつありますが、是非探して見てください。ちょっと感動するかも知れませんよ。
この他、世界デザイン博覧会に合わせて下水小型マンホールの蓋があります。中央に二羽の鳩で市章があしらわれ、よく見ると左下から「名古屋港、宮の渡し、名城とテレビ塔、東山植物園、名古屋国際会議場」がデザインされています。時には立ち止まってじっくり観察してみるのはいかがでしょう。
※おまけ 清水口から東片端まで(国道41号線)豪華に連なる大名行列の共同講(注1)の蓋が設置されています。江戸期に武家屋敷のあった場所だからでしょうか。24枚を辿ってみると当時の様子が蘇るかも知れませんよ。(水の歴史資料館見学・聞き取り、資料館パンフ、水と四季など参照)
注1:昭和61年頃、電線類地中化事業の一環として整備されたもの
水辺環境の保全を願って | いざという時に備えて・・ |
周囲の花は市の花「ゆり」 | 堀川に架かる納屋橋 |
マスコット(ケッシ−) | 鯱2頭のデザインもある |
大名行列は古式ゆかしく | 辿ってみると…(4〜8枚組) |
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