伝説の足跡を訪ねて4「七尾神社」

 “TOKYO 2020”コロナ禍で1年延期されたオリンピックの熱戦が繰り広げられています。アスリートの努力の積み重ねから醸し出されるその姿には、勝敗に関係なく勇気や元気をもらえますし、家庭観戦も充分楽しめます。
 
 とはいえ、安心して日常生活が出来るように一日も早い収束を願い、七尾天神社に行ってきました。
 この神社境内の西角にある池の中央に、七尾の霊亀が安置されています。この亀の背に願い事を書いて七度水をかけると「学業」「諸願」が成就すると言われています(由緒書より)。しっかりお願いしてきましたが、聞き入れてもらえるでしょうか。

 七尾の亀伝説は尾張名所図会「七尾天神出現の圖」にも記されています。俗世を離れて草庵を結ぶ一人の修行僧が、行基作といわれる十一面観音と共に修行の日々を送っていました。ある日のこと、「天神池」から七つの尾を持つ亀が菅原道真公の木像を背負い、像を木の下の石の上に置くと、その周囲を7周回って元の池に姿を消したと伝えられています。修行僧は道真公を祀る社殿を建てたそうです。それが永世年中(1504〜1520)のことで、七尾天神の創建をこの時としています。志水の西、成瀬家の中屋敷の内にあったようです。

 また、尾張名陽図会には「天神池」も記載されています。昔この地は名古屋台地の崖上にあり名陽五景に数えられていましたが、時代の変遷に伴い今はその面影はなくなってしまいました。残念ですね。

 七尾神社の祭神は菅原道真で、別名亀尾天満宮とも呼ばれているようです。境内には七尾の亀の他に筆塚があり、学問の神様として親しまれています。毎年、受験シーズンになると合格祈願の人々の姿が大勢見られます。道真公と霊亀の御利益できっと無事合格出来たことでしょう。

 春には梅の花が境内を彩りますし、椿・・桜の花々が人々を温かく迎えてくれます。今年は御衣黄桜も綺麗に咲きました。天神様の使い、臥牛は学業上達、病気平癒を願ってさすると良いと言われています。灯籠や碑、百度石、狛犬などが静かに佇んでいますよ。市街地に存在する神社ですが、静寂に包まれる境内はホッと安らぎと癒しを感じます。時にはゆっくり対峙してみるのはいかがでしょう。

  学業、諸願成就の霊亀     街中の静寂
  2月撮影(咲き始め) 有名な歌碑(東風ふかば・・)
 茅の輪神事(7/20開催) 皇居遥拝所の碑が境内に・・
 名所図会(出現の圖)  左上に天神池(名陽図会)

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