古今集の「久方の 光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらん」と詠われたように、この“花”といえば「桜花」のことです。
 早咲きの桜が、ふんわりと春の香りを運んできました。長閑な仲春の風景がそこにはあります。間もなく春爛漫の桜の季節を迎えるでしょう。

 今回は、春の息吹を感じながら桜花巡りに挑戦してみました。
 名古屋で最初に咲くと言われる「早咲き桜みち」は、オオカンザクラの並木道としても有名で、現在は140本の桜が小鳥のさえずりと共に、一段と賑やかに春めいてきました。この他、東区役所・東橦木公園周辺、徳川園、市政資料館、栄のオアシス、JR中央線沿いなどの地でも静かに華やかに咲く桜花に出会えました。皆さまも心踊る春を探しに出掛けてみませんか。

 早咲き桜みちは、もうお花見の人やカメラマンで賑やかになっていました。ヒヨドリは花々の蜜をついばみ、我が世の春を謳歌しているようです。オオカンザクラは今が見頃、カンヒザクラは咲き始め、桜通泉二丁目の交差点から北へ芳野二丁目交差点(片山神社付近)まで全長1.4キロに亘り桜のトンネルとなっていました。間もなく豪華な桜並木の出現となるでしょう。

 市政資料館は、幾種類かの桜が独特のネオバロック様式の建物と絶妙にマッチしています。敷地内で咲く花々の周辺はベストショットを探すカメラマン、ベンチでゆっくりと風景を楽しむ人とそれぞれでしたが、どなたにも見られる笑顔が印象的でした。館内の人だかりに思わず覗いて見ますと、中央階段にずらりと並べられたお雛様が出迎えてくれ圧巻でした(展示は3/6まででした)。粋な計らいに感激し暫く見とれてしまいました。思いがけない目の保養でした。

 ちょっと足を延ばして「栄のオアシス」へ歩を進めました。NHK北側の道路の桜は咲き始めでしたが、テレビ塔とのコラボは意外な出会いでした。新しく模様替えされた久屋大通公園を愛でつつ、新たなスポットの出会いに興奮しました。青空と白い雲、聳えるテレビ塔、可憐な桜に心癒されました。

 徳川園の桜もご案内しましょう。ロータリーのトウカイザクラはまだ固い蕾ですが、園内のオカメザクラ(西側ボタン園の中)は満開で見頃です。園外では、黒門西のカワヅザクラが我が世を満喫しています。

 この他にも、何気なく土地に溶け込んでいる桜も沢山あります。「サクラの国のサクラの季節」も間もなく本番です。時にはゆったり、まったり歩いてみてはいかがでしょう。

 桜並木(オオカンザクラ)    桜のトンネル?!
 咲き競う市政資料館の桜    資料館と競演
   中央階段の雛壇  オカメザクラ(徳川園)
 空と雲、春の息吹を運んで  カンヒザクラとテレビ塔