「東区文化のみちガイドボランティアの会」が名古屋市東区「文化のみち」の魅力を紹介します
ブログ

東区の偉人・賢人

清沢満之の碑

 梅雨時の晴れた日、清沢満之の足跡を辿ってみました。
 氏は現在の黒門町の生まれで、筒井小学校の1回生(明治5年入学)、昭和27年には50回忌の記念事業として「頌徳記念碑」(注1)が校舎南門内に建てられました。刻まれた文字、清沢満之の像が雨に洗われ、濃さを増した新緑をバックにそびえていました。碑の東側には、筒井町の町名の由来にもなった「筒井づつ」(注2)が置かれていました。
 清沢満之は、「今親鸞」といわれた宗教家でもあり、修行寺として知られる覚音寺には、41才という若さで亡くなった彼の絶筆「我が信念の碑」があり、訪ねる人を静かに見守っていました。時には脇道に入り、往時の風情を保つ界隈を散策してみてはいかがでしょうか。
(参考資料:当会資料、東区の歴史、ひがし見聞録)

CIMG0609満之碑 CIMG0606@
   静かに佇む碑  「我はかくの如く如来を信ず」
CIMG0610アップ@ CIMG0614筒井づつ@
   線刻された満之の像    睡蓮の花が彩りを添えて

注1:碑の前面には「須く(すべからく)自己を省察すべし 大道を見知すべし」の文字と満之の
   像が彫られている。
   背面には満之の履歴が撰せられているとのことだが、風雪を経てはっきり読み取ることは
   出来ませんでした。
注2:江戸期、建中寺の堀から湧いていた清水が水筒先の方へ流れ、その通路に当たる門前の広場
   には、石の桶が埋められていたことが町名になった。(蓬州旧勝録)

石井 垂穂(たりほ) 歌碑 

 新緑に誘われ、東区の東北部、矢田川南岸にある長母寺を訪ねました。長母寺は平安末期、豪族山田次郎重忠が母の菩提の為に創建、その後、無住国師によって再興されました。
 当寺は尾張万歳(注1)の発祥の地と言われています。また無住国師入廷の折りの伝説、「ひのきの芽の寄生木(注2)」があります。山門(注3)を潜り、本堂(注:3)に向かう石畳を進むと左手に荘厳な弘法大師像が飛び込んできました。その手前の木立の中に「無空々々碑」の歌碑が木漏れ日の下に現れました。これは尾張藩士「石井垂穂」の歌碑だそうです。横には碑陰と思われる文字が刻まれていました。「もし娑婆の功徳を 閻魔問ふならば はか糞肥えにしたと答えむ 垂穂」だそうですが、長い風雪を経て「垂穂」の文字しか判読出来ませんでした。この歌碑は当時の位置とは異なっているとのことでしたが、そこにあるのは、それぞれ大変な歴史、伝説のあるものばかりでした。(お庫裏様のお話・当会マニュアル参照)

P5112507国師入廷地碑 P5112482歌碑
  無住国師入廷地碑      無空無空碑
P5112488弘法大師 P5112510本堂 P5112495宿り木
  弘法大師像     本堂  ツバキの木に宿り木

   注1:尾張万歳は無住国師が法華経を分かり易い言葉にして歌えるようにしたもの
   注2:寄生木は、ツバキ(現在のツバキの木は原木ではない)、サザンカなどに着いている
   注3:山門・本堂・庫裏は登録有形文化財

浅野梨郷の歌碑

 今回は中部、短歌会の礎を築いた歌人、浅野梨郷(りきょう)氏の歌碑を紹介します。
 場所は、徳川園里山のゾーン(四睡庵の西側)で、小径を行く人々に語りかけるかのようにゆったりと立っています。
 「宇つりつつ 静かに色をかへてゆく 登与波多雲(注1)の 空のたなび起」梨郷
 浅野梨郷(本名 利郷(としさと))氏は、明治22年名古屋市に生まれ、東京外国語学校在学中に伊藤左千夫に師事、斎藤茂吉らと共に勉強しました。卒業後は鉄道院などに勤務した後、昭和10年名古屋市に勤務し昭和16年52才で退職しました。昭和31年4月中部日本歌人会を創立し代表委員となり、中部の短歌会の礎を築きました。教育、学術、文化にも広く功績を残され叙勲を受けられました。その間雑誌「武都紀(むつき)」、歌集「豊旗雲」や随筆集「糸ぐるま」などを刊行されています。(冊子「東区文化のみちあれこれ(注2)」参照)

梨郷・切り取り P4072134
歌碑除幕式の日に(冊子「東区あれこれ」より転載)     満開のサンシュユ
P4072127 P4072129
  変体仮名で書かれた碑 サンシュユの木漏れ日が歌碑に注ぐ

注1:登与波多雲・豊旗雲(とよはたぐも)は万葉集(巻1の15番)にも詠われていますが、
   「トヨは美称」旗のようになびいている美しい雲(広辞苑)のこと
 「海神(わだつみ)の 豊旗雲に 入日さし 今夜(こよひ)の月夜 さやけくありこそ」
                             万葉集・・(中大兄皇子)
注2:「東区文化のみちあれこれ」は当会発行の小冊子で「東区東片端・正文館」「徳川美術館」
   で 販売しております。東区の魅力、偉人・賢人紹介など・・を掲載しております。
   (現在、7,8,9号を販売しています)

« 1 2 3 4

開館日とガイド実施時間

◆旧豊田佐助邸
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~15:30
ガイド常駐日:火、木、土
◆文化のみち二葉館
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~17:00
定時ガイド: 火、木、土
10:45、13:20の2回
30~40分
◆徳川園
月曜日休園
開園時間: 9:30~17:30
定時ガイド: 金曜日
13:00~15:30

投稿月別記事

PAGETOP
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.