徳川園の花
徳川園のこのごろ
2月3日は節分で冬と春の節目、翌2月4日は立春、暦の上では春ですが南北に長い日本では自然の営みにも時差があります。
徳川園にも少しずつ早春の息吹が感じられるようになりました。木々は芽吹きの準備を急ピッチで進め、梅も日毎に一輪また一輪と花の数を増し、春の演出に拍車がかかり始めました。
里山では白梅が咲き始めパッと明るさが増してきましたし、茶室周辺では、柔らかな日差しに誘われて開き始めた白梅の甘い香りや三椏の爽やかな匂いが和みの空間を作っています。園内では冬ボタンの展示も開催(2/16 まで)されており、富貴の花「ボタン」と高雅な気品の「梅」との競演も是非お楽しみください。
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年始に干支(子)・七福神を・・
あけましておめでとうございます。
今年の干支は「庚子(かのえね)」、十二支で言うと「子(ね・ねずみ)」です。十二支の由来は紀元前1600年ごろの中国に遡り、日本には奈良時代に伝来したといわれ(諸説あり)、庶民が覚えやすい動物が当てはめられましたが、実際は植物の循環している様子を表しているそうです。「子」は「繁殖する・うむ」と言う意味から「孳(し)」という字が起原で、十二支の一番目に当てられています。
ねずみは大黒天の“神使”だそうで、それぞれの字や動物に込められた願いや意味を調べてみるのも楽しいかなと「子・ねずみ」を探しに歩いてみました。
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徳川園のこのごろ
立夏も過ぎ、梢を渡る風も瑞々しさを感じます。こんな風を若葉風ともいうようですが、躍動する燕の姿にも初夏の風情が見られます。
「夏来ても ただヒトツバ(一つ葉)の 一葉かな(松尾芭蕉)」と詠われてもいますが、石垣一面をヒトツバが覆い、その青葉が優しく道案内をしてくれています。虎の尾のせせらぎに気を取られ、気づかずに通り過ぎてしまいそうですが、時にはどっしりと居座る岩にも目を向けてみてください。
ボタン、フジ・ナンジャモンジャなどの華やかさ、鮮やかな若葉に代わって、今は“草分け風”がゆらす小さな花々が可憐に語りかけてくれますよ。白い花が多いので目立ちませんが、新緑とのマッチもまた粋なものです。探してくださいね。
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