師走の声とともに色とりどりだった木々も、鮮やかな色の葉を地面に敷き詰めています。その中にあって、黄金色一色のイチョウの木の周辺は、単色故に実に見事です。抜けるような青空のもと、道行く人々の足を思わず立ち止まらせてしまいます。
そのイチョウは葉にも生木にも非常に水分が多く、防火(ひぶせ)の樹として有名なようです。家の建て込んだ地に並木として植えられ、「防火樹」として昔から役立っていたようで、各地で延焼を防いだ例もあるようです。何気なく見ている木々や落ち葉にも、それぞれに大切な役目があるのですね。「世の中に一つの無駄もない」といわれますが、腐葉土をはじめ、多くの相互扶助のもと、生かされていることに気づかされます。遠くの地では早くも雪のたより、落ち葉を踏みしめながら、この一年を振り返りつつ、風のささやきにそっと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
イチョウ並木 | 黄色の絨毯 |
市工芸のシンボル イチョウの並木 | 見事なグラデーション |
佐助邸 | 白壁も静かに色づいて |
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