桜紅葉(さくらもみじ)という言葉をみなさんはご存知でしょうか?桜って紅葉するの?そんな素朴な疑問から・・・晩秋の町を散策してみました。
名古屋市内で最初に咲くと言われている「オオカンサクラの並木(注1)」、桜は春のものと思いきや、秋にも見事に色づいていました。鮮やかな原色と言うわけにはいきませんが、折からの風にも負けじと多くの葉が揺れていました。「紅葉の 色きわまりて 風を経つ 」(蕪村) の句のような鮮やかな紅葉(もみじ)、イチョウ並木の黄葉(銀杏黄葉)に目を奪われがちですが、少し視点を変えて散策してみると、初紅葉(はつもみじ)、草紅葉(くさもみじ、注2)、満天星紅葉(どうだんもみじ)・・・など日本の美しい言葉の主に出会うことができます。そして足元でも色が織り成す新しい世界を発見することもできます。路の片隅でひっそりと、そして美しく色づく雑草の営みにしばし目を奪われていました。
友人から落ち葉「袢纏木(はんてんぼく)」の名を聞き、思わず葉を手に拾いあげていました。葉の形が袢纏に似ていることから命名されたユリの木の別名ですが、なるほどと納得、そして感心することしきりでした。ユリの木には、まだまだ他の呼び名もあるようです、みなさんでもお楽しみください。
季節の微妙な変化、絶妙な呼称、深まりゆく秋、人の感性に一番フイットする時節なのでしょう。 喧騒の中で過ぎる日常ですが、時には心静かに立ち止まって、過ごしてみてはいかがでしょう。
桜紅葉(桜並木) | 公園を色取って・・ |
満天星紅葉 | 草紅葉 |
袢纏木も一役 | 見事なコントラスト |
注1:東区泉2丁目と3丁目を隔てる南北の道路
注2: 雑草類など草木類の紅葉
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