名古屋陶磁器会館「陶器の花」展

 「秋立てば それに従ふ 天地かな (星野立子)」

 8月7日は季節の節目となる「四立、注1」の一つ立秋です。「秋立つ」の意味ですが、実際にはこの頃が最も暑い時期です。肌に感じる風が少しずつ涼しくなり、花も虫も秋のものに変わって秋の気配を感じられるようになってきます。残る暑さを避けて、今回は名古屋陶磁器会館(徳川1)で開催されている『きらびやかな世界「陶器の花」展』を見学してきました。癒しと和みの空間を楽しむことが出来ました。

 部屋に入ると目の覚めるような色とりどりの花々が優しく迎えてくれ、別世界へと誘ってくれました。
本物かと見間違えそうな鮮やかな花々の迎えにまず圧倒されました。心を落ち着けて・・いつものコラレンの展示から鑑賞しました。ここは私のお気に入りで、必ず立ち止まります。“光の入る角度によって色が変化する”と説明にありましたので、その時々を楽しんでいます。時間や気分によっても違う気がしています。そして今年は戦後79年と報じられていますが、当時の様子を垣間見る作品も展示されていて「えっ!こんなものまで」と驚かされますが、訪れる度に見てしまいます。

 陶磁器製の花の発祥は英国だそうです。これは食事中に花びらが落ちることを避けるためと案内に書かれていました。なるほど!と納得しましたが反面、世界にはいろいろな考え方があるのだと感心させられました。

 陶花は花びらの1枚1枚を丁寧に作り、それを貼り付けていくのだと教えていただきました。よ~く見てみると本当に細かいところまで再現されていて、花びらは繊細で皺まで再現され葉脈も本物かと思うほどで、精巧さがひしひしと伝わってきました。

 花の代名詞のカトレアや色とりどりのバラ、可愛い椿や紫陽花などの一つ一つを味わいながらゆっくり、まったり鑑賞できて大満足でした。気づけば長時間の滞在となっていました。時には時間に追われることなく和みの空間を味わってみてはいかがでしょう!

 名古屋陶磁器会館の設計は「鷹栖一英」によるもので、師匠は朝ドラでも登場する鶴舞公園の噴水をも設計した「鈴木貞治」だそうです。こんなことも加味しながら見ると見方も変わるかもしれませんね。大きな特徴は外観、1階事務室の大きな半円の窓、軒下の装飾帯、縦横の線の装飾的構成、外観のスクラッチタイル張りなど様々な表情を持っています。こちらにも注目してください、きっと新しい事象に出会えると思います。会期は9月6日(金)までです。まだまだ間に合いますので是非お出かけください。

 当会では皆様のご要望に合わせてガイドも行っております。お申し込みはガイドからお申し込みください。
 注1:立春、立夏、立秋、立冬

華麗な陶器の花
精巧さが際立ち
瀬戸ノベルティの高度な技術
花と小鳥のコラボ
清楚な椿には蜂が蜜を
安らぎのひと時
伝統を紡いで
外観はスクラッチタイル

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