初夏の風物詩として知られ、江戸時代から伝わる「筒井町・出来町天王祭(注1)山車揃え」 が、徳川園で行われました。筒井町天王祭では、神皇車(じんこうしゃ)・湯取車(ゆとりぐるま)、出来町天王祭では鹿子神車(かしかじんしゃ)・河水車(かすいしゃ)・王義之車(おうぎししゃ)が引き回されました。この5両が、祭の装束で整えた町内の人々により、無病息災、家内安全を願いながら曳行、からくりやダイナミックな方向転換の技を披露しました。出来町天王祭は本祭りの2週間前に行われる「棒締め」に始まり、お囃子の練習、宵祭り・本祭り、そして16日(月)には「灯し上げ、注2」が行われ、祭りは終わります。
6月7日(日)には5両が徳川園に揃う「山車揃え」が行われ、朝早くから多くの人で賑わいました。又、徳川園入園者には、5両の山車のストラップが手渡されました。11時の山車揃えまでを菖蒲田や新緑を楽しまれながら、ゆっくり待つ人の姿が見られました。山車揃えの11時前には、美術館前のロータリーは身動きできないほどの人・人・人・・8千人の見物客であったと報道されていました。
5両の山車が次々に美術館前に集結した様は圧巻でした。個性あふれるからくり人形が、見事な技を披露する度に人々の目は釘付けになり「すごいね」「きれい!」の感嘆の声が聞こえてきました。また楫方と呼ばれる人達が、山車を半回転や一回転させる技に魅了され「おー」「がんばれー!」と大歓声、更にこの妙技に一斉に拍手が起きました。各町内の人たちの一糸乱れぬ連携技に、地域の絆を垣間見ることが出来ました。初夏の穏やかな風の中、伝統の芸術を堪能できた一日でした。筒井町天王祭はこちらからもご覧いただけます。(東区HP,当会資料参照)
曳行する河水車 | 町内で協力・神皇車 | 楫方の妙技・湯取り車 |
電線に配慮・王義之車 | からくりの披露 | 5両の山車が勢揃い |
鹿子神車の水引幕 | 宵祭り(河水車) | 昨年の灯し上げ(鹿子神車) |
注1:天王祭とは、牛頭天王を祭ることによって、疫病を鎮めようとする天王信仰の祭礼で、
毎年6月の第1(土)(日)に開催される。山車曳行の様子、水引幕、からくり人形、
回転の様子などが見どころ
注2:宵祭りで使用して中途半端に残ったロウソクを使い切るために提灯を飾ります。
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