「一日の 秋にぎやかに 祭りかな (正岡子規)」
空気も澄む10月23日、徳川園(美術館館前広場)において瑞龍神輿が3年ぶりに威勢よく賑やかに繰り広げられました。勢いに負けたのか季節を違えて東海桜が咲き出しました。コロナも逃げ出してくれることを願いたいです。
園内は紅葉も少しずつ進み間もなく“秋本番”です。
瑞龍神輿は徳川園近くにある片山八幡神社の例大祭「神輿渡御(しんよとぎょ)神事です。徳川源家の氏神として、また名古屋市中の鬼門厄除けのお社として信仰されています。
瑞龍神輿の謂れは、尾張徳川二代藩主光友が、元禄8年(1695)に御社殿を再興されたと伝えられ、それにならい神輿行事を再興「8年」に因んで平成8年より始まった行事です。光友の別名「瑞龍公」から「瑞龍みこし」と名付けられました。(片山八幡神社HP参照)
男神輿と女神輿が練り歩き、前夜祭から始まり徐々に盛り上がっていき、名古屋市最大級の神輿行事として賑わいます。今年は3年ぶりということで住民の方々も気の重い生活から一気に解放されたかのように沿道の声援にも熱が入って盛り上がっていました。
当日は神社を出発、最初に徳川園に立ち寄り盛大な掛け声と共に2台の神輿が練り歩き、沿道からは大きな拍手湧き起こりました。練り歩く道で待つ人々との交流?を繰り広げながら17時まで続けられたようです。大曽根口でお見送りして秋を探しに園で散策することにしました。
園内は、いまモッコク、ハクサンボク、ツリバナ、ナンテンなどの赤い実の鮮やかさが目を惹きます。里山では真っ青な秋空に木々の緑と色づき始めた桃や梅の葉が爽やかに競演しています。大曽根の滝は滝音と青葉が清心な日本画を連想させています。休憩しながらゆったり滝を眺めている人たちが印象的でした。たまには幽玄の世界をお楽しみください。折りからご来園のハワイからのお客様も日本庭園を充分に楽しんでいただけたようです。
龍仙湖では、水辺で紅葉が始まり緑、黄、橙の微妙なコラボレーションのモミジが陽光に照らされ光り輝いています。紅葉の見頃はもう少し先になるでしょうが、間違いなく近づいています。今は小鳥の囀り、木々の囁きが五感を爽やかに通り過ぎていきます。屋外ではマスクも開放された今、ゆったり、まったり自然と向き合ってみませんか。
注:紅葉まつりは11/15(火)~12/4(日)まで開催(月)は休園。ライトアップもあります。詳細はチラシ、園のHPでご確認ください
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