徳川園のこのごろ

 12月13日は「正月事始め」でした。正月事始めとは、新しい年に向けて“福”をもたらすために下ってこられる歳神様をお迎えするため、清掃などをして支度される日とされています。TVのニュースなどで、神社や寺院の煤払いの様子が映し出されていましたね。

 徳川園では門松が黒門に設えられ、新しい年を迎える準備が進んでおります。ここに飾られる竹は削ぎの入ったI本です。これは、家康が唯一敗北した三方原の戦いの武田信玄に対して、「次は斬るぞ」との念を込めたと伝えられています。丁寧に見てみますと左右の松は“雄松”“雌松”とが飾られています。葉先の違いで分かります。そーっと触れてみてください。このように雄松と雌松を対に飾り、黒松を雄松「男松」、赤松を雌松「女松」と呼ばれることもあるようです。(日本庭園辞典参照)そして“梅”は粋な計らいで、匠の技「梅結び」で作られています。

 黒門には注連縄も設えられました。これは縄で結界を作り、天照大神が二度と岩戸に隠れないように張ったという日本神話に由来しているそうですよ。また不浄なものが入らないように、魔除けの役割もあるようです。伝統ある行事には、様々な古人の思いや希望が連綿と今に繋がっているのです。穏やかで平和な世界を祈りましょう!

 園内に目を向けてみますと、徳川園は酷暑の影響で少し遅めに始まった紅葉も、高低差のある庭園を日当たりの良い場所から順次・・赤、黄色、橙と園内を彩り、その時々の風景をゆったりと観賞できたのではないでしょうか。いつもは遅い大曽根の滝では「紅く彩られた葉に映し出された滝が赤く染まっていますね」と素敵な気づきをいただき感激しました。すごい観察力ですね。来園者の方々も、「えっ!」とじっくり観察されていました。嬉しい気づきをいただけることは、ガイド冥利に尽きますね。

 また、“ソテツの菰巻”などの冬支度も着々と進んでいます。寒牡丹も今年は大きく立派な花をつけて目を楽しませてくれています。足元では楚々と“吉祥草”が語りかけていますから見つけてくださいね。白山木、千両、一両などの“赤い実”も道案内をしていますよ。

 年明け1月2日(火)からは冬牡丹の展示が始まります。「藁ぼっち」を被った愛らしい花々が園内でお迎えします(2月18日(日)まで)。植物の逞しさと華麗さをお楽しみください。

*当会では、皆様のご要望に応えられるよう依頼ガイドも行っております。
詳細はHP「ガイド」からお進みください。

削ぎの入った竹
匠の技・梅結び
注連縄(神聖な場所)
ソテツの菰巻
青空と競演
せせらぎの小道
楚々と咲く吉祥草
シロマユミの実

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