初夏の風物詩東区「天王祭」が3年ぶりに64,5(土・日)に開催されました。現状を鑑み宵祭りや徳川園の山車揃え、出会い等は行われず、筒井町2輌、出来町3輌が、それぞれの町内を曳行する形でした。天候にも恵まれ地域の方々の規律を守りながらの曳行は、穏やかな中にも活気が見られました。祭事役員を先頭に宰領や綱頭の指揮の下、町内各戸の無病息災、家内安全を願い法被姿の粋な若者や浴衣姿の子どもたちが力を合わせて曳行されていました。お囃子(はやし)は山車ごとに伝承されているそうで、曳行時と、からくり時などで数種類あると聞きました。見事なからくりは、所定の場所で奉納されるそうです。

 天王祭とは「牛頭天皇(ごずてんのう)」を祭ることにより疫病を鎮めようとする祭礼です。コロナ禍の早い収束もお願いしたいですね。

今回は5輛の山車の見どころ(私見)をご紹介しましょう。
 ①筒井町神皇車(じんこうしゃ)
☆文政7(1824)に三之丸天王祭の見舞車として造られ、明治20年に筒井町が購入したもの。見どころは水引幕の十二支の刺繍です。神皇車の名前はからくり人形の大将人形(神皇皇后)に由来しているそうです。

 ②筒井町湯取車(ゆとりぐるま)
☆万治元年(1658)東照宮祭礼車として旧桑名町(中区)で造られた。名古屋では現存する最も古い歴史を誇っている山車です。見どころは、「からくり」で釜が乗っていて、巫女が笹で釜をかき回すと湯の花(白紙の細片)が釜から吹き上がる場面で、見応えが充分です。

 ③出来町鹿子神車(西之切)
☆宝暦11(1761)に、かつての若宮八幡社の祭車として旧住吉町で造られ、文化7(1810)に西之切が譲り受けました。曲場は楫方の見せ所で息の合った方向転換が力強く行われます。見どころは所定の場所で力持ち(一人で山車を持ち上げる)で、力強い腕力に大きな拍手が湧きあがっていました。

 ④出来町河水車(中之切)
☆延宝2(1674)に中区住吉町で造られ、明和9年改造が加えられ河水車となったと伝えられています。見どころは水引幕で、勇壮な唐獅子と華麗な牡丹が金糸、銀糸で刺繍されています。からくりは、この町に200年以上前から伝わるもので、能楽の「石橋」に由来しています。

 ⑤古出来町王義之車(東之切)
☆寛保年間(1741-1744)に他所で造られ、文化2(1805)に東之切が購入。惜しくも空襲で焼失、その後、町の人々の熱意により昭和23年から5年掛けて再建され現在の山車が完成しました。見どころは「からくり」で新調となった「王義之」です。匠の技にも目を向けて下さいね。3年ぶりにお祭りの雰囲気と地域の一体感を満喫出来たのではないでしょうか。

  神皇車、指揮の下曳行   からくり(湯の花)
 金糸、銀糸の刺繍の水引幕  屋根係は山車の安全を・・
  地域の息もピッタリ    力持ちは見せ所
 方向転換は力を合わせて   千秋楽は万歳で締めて