去る10月4日(水)、主税町公園(主税2)に「名古屋市輸出陶磁器産業ゆかりの地」の銘板(注1)が設置され、記念式典が執り行われました。この銘板は、当会が名古屋市都市センター「まちづくり活動助成」を受け、多くの方々のご支援ご協力のもと設置されたものです。
 長い年月を経て、幾多の方々の間を継承されてきた文化遺産が、貴重な証としてここに残されることとなりました。今は公園として市民の憩いの場となっておりますが、明治、大正、昭和、平成の時代を静かに見つめてきたこの地を末永く後世に伝えていくことでしょう。見学される多くの人々に過去を語り、携わった人の栄光を、労苦を次世代の人々に伝えていって欲しいものです。

 主税町公園は、大規模な絵付け工場の跡地です。明治9年(1876)森村市左衛門は雑貨商「森村組」を設立しました。同年、大倉孫兵衛と共に陶磁器生産を開始し、明治29年(1896)、それまで東京、京都など全国に分散していた出張所をこの地に集約し絵付け工場を作ったのです。1,000人とも言われる従業員を雇い、作業の分業化にも取り組み、後のコンベア方式を生み出すきっかけともなったといわれています。

 この地は、白生地陶器の生産地、瀬戸・美濃からの街道の集合地点にあたる交通の便の良さから、武家屋敷地域でのかなり広い土地の転用が可能でした。そのため絵付け加工をする産業が始まり、森村組工場設立を機に更に発展、昭和9年には、この一帯に650余の関連業者があったと伝えられています。こうして名古屋は日本陶磁器輸出の中心となったのであります。(文化のみちあれこれ、名古屋陶業の百年、ひがし見聞録参照)

 式典後、参加者の一部の方は、当会ガイドと共に旧春田鉄次郎邸、旧豊田佐助邸、文化のみち橦木館、陶磁器会館など陶磁器産業ゆかりの建造物巡りを楽しんでいただきました。
 尚、この陶磁器産業ゆかりの建造物巡りは、113日(金・祝)「歩こう文化のみち」でも開催します。どうぞお楽しみ下さい。(要、事前申込)
*当日受付 9301200(佐助邸にて)
*ガイド  13:00~14:50「陶磁器輸出産業の面影を求めて」

陶磁器産業ゆかりの地、銘板    記念式典の様子
   序幕式の様子   旧春田鉄次郎邸ガイド
 佐助邸庭から和館ガイド   橦木館庭園ガイド
  陶磁器会館ガイド 幻のタイル(モンキー) 

注:縦 65センチ、横 1メートル