今年の夏、ここ名古屋でも観測史上最高の40度を超す猛暑、本土への台風襲撃、そして北海道胆振地震と日本列島は自然の猛威に脅かされました。自然との共存の難しさを実感させられました。
 そんな中にも、大自然はいつしか白露(はくろ)へと移っています。白露 とは“草木に宿った白く輝く露”のことで、自然はこのような優しい顔も見せてくれます。
 園内でも静かに季節は流れており、青空と競演を楽しむ酔芙蓉やサルスベリ、足元ではタマスダレやヤブミョウガ、ヤブランの群生が華やかな彩りを楽しませてくれます。湖では、錦鯉がスイレンの合間でかくれんぼを楽しんでいるようです。いつしか穏やかになった陽射しの下、雲の流れや水面と語らってみるのはいかがでしょうか。 

 黒門から入って最初の龍門橋を吹く風が心地よく、上池の中から平安時代の「柚ノ木灯籠(写し)」が、行く人を園内へと誘ってくれます。
 「白露に 風の吹きしく秋の野は 貫きとめぬ玉ぞちりける」と、百人一首にも詠まれているように、秋を求めて地泉回遊式の大名庭園をじっくり散策してみては如何でしょうか。

 この庭園は、江戸時代(1695年)に尾張徳川二代藩主光友公のご隠居所として造られ、当時はナゴヤドーム9個分13万坪という広大なものであったそうです。池には16艇だての舟を浮かべて楽しまれていたとのことです。その後、幾多の変遷を経て、現在の庭園はその十分の一ほどにまで減少されていますが、2005年愛知万博の年に現在のように造園されました。

 春のボタンから、菖蒲、新緑、秋の紅葉、十五夜(夜間開園)、冬ボタン、そして梅へ・・と四季を通して楽しめる構成になっています。庭園の中心にある守護石、五枚岩などが大名庭園を連想させながらも、さりげなく配置された姿は、日本庭園の醍醐味でしょうか。

 江戸尾張御下屋敷の龍門爆も徳川園に移築され、当時の様子を垣間見ることも出来ます。四季折々の花を愛でるもよし、大名庭園のスケールの大きさを実感しながら、それぞれの秋をお楽しみ下さい

☆お知らせ 
 9月23、24日(土・日)には観月会(夜間開園)も開催されます。
 詳細はこちらからどうぞ

 青空に映えて(サルスベリ) 色の変わる酔芙蓉(朝は白〜)
    スイレンと鯉  枝垂れアサガオと虎の尾
  秋の七草(キキョウ)   四睡庵・・タマスダレ
  爽やかな水音(水琴窟)  彼岸花が咲き始めました