「東区文化のみちガイドボランティアの会」が名古屋市東区「文化のみち」の魅力を紹介します
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佐助邸あれこれ

佐助邸あれこれ

 師走という文字どおり12月は、あっという間に過ぎようとしています。恒例になった、一年の世相を漢字一文字で表す漢字は「金」が選ばれました。オリンピックでの金メダルラッシュやアメリカ大統領の「金」髪、首都の金銭をめぐる話題などからだそうです。

 私どもの身近にある「金」からの連想で最初に浮かんだのは、佐助邸の襖です。見事な襖絵が各部屋に設えられており、佐助邸の見所の一つです。豪華絢爛ではありませんが、落ち着いた佇まいは往年の佐助さんを彷彿とさせてくれます。奇しくも今年は洋館築後百年を迎えた年でもあり、記念展示も開催されるなど、節目の年でもありました。特に洋館二階にある襖絵には多くの方々が関心を寄せられ、時に感嘆の声も聞かれました。洋と和の織りなす微妙な調和が、独特な空間をつくり出し、それぞれの思いを拡げているように思えました。

 また和館にある襖と取っ手、欄間の調和などを、時にはじっくりとご覧いただくのはいかがでしょう。年齢層ごとに「懐かしいなあ」と正座してゆっくり味わう人、側に寄って「すごいねえ」とじっくり観賞する人、それぞれの感慨も違うようですが、想いは古き良き時代へと繋がっているようです。

 そんなことを考えながら、当会の今年の漢字は何だったろう?「超、挑、進、・・?」と思いを巡らせています。当会も時代の波に乗り遅れないように学びの場の充実、新たなITへの挑戦など・・に取り組み、切磋琢磨し、たとえ僅かでも前進したいと思っています。

☆佐助邸では、「火・木・土」10時から15時30分まで、ガイド係が常駐し、ご案内をさせていただいております。お気軽にお声掛けください。

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  欄間との見事な調和   重厚さを演出
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  部屋を際立たせて   地袋(楚々と・・)
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  築後百年展示(建物)   歴史を紐解いて
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  ピラカンサの花と実   庭園の装い

佐助邸あれこれ

  今年の干支は「申」ということで、新春の拙文に干支に事寄せて、大広間の地袋に描かれた絵についてご紹介しました(注1)。これは、あくまでも私見で、願望と推測の範囲のものでしたが、これについて、驚くべき意外な発見がありました。

 なんと、この地袋の絵は隅田八幡神社に伝わる国宝の「隅田八幡神社人物画像鏡(注2)」裏面の人物を抜粋、これを彩色したものだと記されていていたのです。初めて聞く神社名、何処にある?どんな鏡?いつ頃の物?・・・と、未知との遭遇にワクワク・ドキドキ、調べてみました。文献を探している内に、少しずつ絡まった糸がほぐれ始めてきました。神社は和歌山県にあること、この鏡は国宝の「人物画像鏡」であること、紀伊名所図会に模写されていることなどが分かってきました。調べを続けていると徐々に、遙か古からの脈絡、承継が僅かに見えてきたような気がしました。
 佐助邸の襖絵には「好文作」と署名、落款がおされていますが、多くの仲間が手を尽くして調べるのですが、「好文さん」を見付けることができないのです。描かれている別の襖絵は、あの歌川広重の近江八景によく似ていたり、金粉を使った素晴らしい作ばかりです。京都からみえた襖絵師さんのお話では、「これだけ描ける人は凄い人ですよ」とのことでしたが・・・。現在も様々な方面から調べていますが、未だ判明しておりません。もう少しこの解明作業を継続していきたいと思っています。

 今年は、佐助邸洋館が造られてから100周年になります。そんな折り、思いがけない発見や気づきがあったことに、不思議な巡り合わせを感じます。 
 秋には記念の展示会も予定されており、現在準備中です。これからもご来館いただいた皆様にそっと寄り添いながら、少しでも喜ばれるご案内が出来るよう心掛けていきたいと思います。(参考資料:日本の国宝、紀伊名所図会)

☆佐助邸には火・木・土、10時から15時30分まで常駐し、ご案内させていただいております。お気軽にお声かけください。

CIMG4954 隅田八幡神社人物画像鏡 3−2T
地袋に描かれた絵 人物画像鏡(写真,東京国立博物館)
CIMG3831襖、流れ CIMG2217修復された襖
左下には署名、落款 堅田の浮御堂(右端)

注1:こちらからご覧ください
注2:国宝人物画像鏡は東京国立博物館に寄託されている(日本の国宝参照)

佐助邸あれこれ

1月21日は大寒でしたが、この暦の文字に合わせたように前日の20日には、当地にも雪が降りました。名古屋の積雪も9センチとかで、佐助邸も今冬初めての雪景色となりました。例年なら年に1~2度のこの雪景色、お部屋から猫間障子を通しての風情、おそらく多くの先人達もゆっくり楽しまれたのではないでしょうか。
平成28年の干支は「申(さる)」ですが、漢字「申」の意味は、「申」イコール「猿」ではないのだそうです。その昔、当時は字を読めない人が多かったため十二支を覚えやすくするために、動物を当てはめたと言われています。本来の「申」は「しん」と読み、「雷」の元字で稲妻を表した象形文字とのことです。雷(神鳴り)は神が起こすと考えられており、示偏(しめすへん)を付けると「神」の漢字ができます。全て受け売りですが、このように一文字にも奥深い意味があるようです。(種々の学説があるようですが)
この猿を求めて佐助邸内を探りますと、見過ごしてしまいそうですが、大広間の袋戸棚の板戸には申(猿)と午(馬)が描かれていました。この建物は大正5年に豊田利三郎(注1)・愛子夫妻の住宅として建築され、大正7年に白壁(注2)に移転、その後、大正12年に和館が増築され、佐助さんが西区より移住されました。この二人の干支が申(利三郎さん)と、午(佐助さん)なのですが偶然でしょうか?(ある著名な学者は、お二人の干支に合わせたのではないかと述べられています)。ここに嵌められた時期は定かではありませんが、ここにも貴重な歴史の「証し」があるのでしょうか。邸内をつぶさに調べると、まだまだ多くの謎があるのかも知れません。皆さまもじっくりと探してみてください。

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雪化粧をした前庭 馬と猿が仲良く

注1:佐吉さんの長女愛子さんと結婚、婿養子となり豊田姓となる
豊田自動織機製作所の初代社長

注2:大正7年、白壁町に豪邸(1,000余坪)を新築、移転
現在、旧豊田利三郎邸は門・塀のみが残され、邸宅はマンションとなっている

佐助邸あれこれ

平成27年は、「戦後70年」ということで、マスコミでも数多くの話題が取り上げられました。当会でも秋のイベントでは「〜今と昔〜」展を開催しましたが、ずっと心に秘めていたお話しや、町の変貌を惜しみながらの熱いお話に暫し時を忘れるほどでした。必ずや、次世代に繋げていくべき貴重なお話だと思いつつ、平穏な日々に感謝、感謝です。
常駐している佐助邸も、洋館は大正5年、和館は大正12年に増築され、大正、昭和、平成と、かれこれ100年の歴史を刻んできています。空調設備も当然ない当時の建物、お日様のぽかぽか縁側、頬をなでる心地よい風は最高の建造物だったのだと思います。今も同じ状態の建物に、来邸される方々も年代によって感じ方は様々ですが、一様に“ほっとしますね“の言葉に全てが語り尽くされている気がします。そんな中、貴重な建物の保存のため、襖の補修が行われています。
一方、前庭では枯れてしまったかと思われていた「トベラ 注1」が新芽を出しました。花が咲くとモンシロチョウや小鳥がきて遊んでいた木です。自然の営みの凄さに感動です。何処にエネルギーが潜んでいたのでしょう。何か良いことがありそうな予感がします。今まで、実のなることさえ気づかなかった塀際のトベラは真っ赤な実を付けており、そっと語りかけてくれました。本当に“びっくりぽん”でした。年の締め括りに、皆さまにも幸せのお裾分けでしょうか。
今年1年間、お付き合いいただきありがとうございました。お揃いで良い年をお迎えください。
注1:節分に、この木を扉に挟んで邪気を払う風習があったため「とびらの木」がなまって付いた名前。

CIMG2214修復された襖 CIMG1785前庭
修復された襖 静寂の前庭
CIMG2203新芽 CIMG2198トベラの新芽
柔らかな陽ざしの中で 幹には大きな空洞が・・
CIMG2247トベラの実 CIMG2197
トベラの実 お節に必要なクチナシ

佐助邸あれこれ

主税町筋に存在し、大正・昭和・平成・・と時代を見続ける佐助邸(注1)。冷暖房の当たり前になった昨今ですが、今なお頑なに、自然との共生を味わえる貴重な空間です。時折、部屋を通り抜ける爽やかな風に、「ア〜気持ちいいですね!」「子どもの頃を思いだすわ」と思わず笑みがこぼれるようです。天井にある昭和30年代と思われる扇風機を見つけ、「あった!あった!こんなのが」と懐かしい時代の記憶が一気に蘇るようです。記憶の糸をたぐり寄せ懐かしむ人、興味深げに同意を求める人、何故か正座で畳に座る人・・。そこには様々な体験からうみだされる、人間模様があります。
佐助邸では、目線を上下左右・・・くまなくご覧いただくと、思わず驚かれる様な工夫が凝らされています。例えば玄関にある段差、これは何故??目線を上げれば、各部屋それぞれにマッチした灯りが輝いていますし、懐かしい碍子の配電盤やガス灯(実際に使用していたもの)も残されています。来邸された多くの方が、何故か畳を数えられます!なぜなんでしょう?そんな不思議の世界を探索なさっては如何でしょう。
庭に目を向けると、緑の木々と真っ赤な珊瑚樹が暑気払をしてくれることでしょう。時にはゆったりと新涼を味わって下さい。

CIMG7863 CIMG3837吊り床
大広間には当時を偲ばせる品々・・・ 洋館2階 桝床
CIMG3841電灯 CIMG3817応接間シャンデリア
蓮の花をイメージ?! 大広間のシャンデリア
CIMG4022珊瑚樹 CIMG3820当時の配電盤?
珊瑚樹 碍子の配電盤

注1:カテゴリー「佐助邸あれこれ」をダブルクリックしていただきますと、四季折々の佐助邸がご覧いただけます。

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開館日とガイド実施時間

◆旧豊田佐助邸
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~15:30
ガイド常駐日:火、木、土
◆文化のみち二葉館
月曜日休館(祭日が月曜日なら翌日)
開館時間: 10:00~17:00
定時ガイド: 火、木、土
10:45、13:20の2回
30~40分
◆徳川園
月曜日休園
開園時間: 9:30~17:30
定時ガイド: 金曜日
13:00~15:30

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