佐助邸あれこれ

 今年も余すところ僅かとなりましたが、この一年、皆様にとってどんな年だったのでしょうか。
   当会は会員相互の親睦の場、学びの場として、研修会や各種の会合を開き、更に充実したご案内ができるよう、レベルアップに取り組んで参りました。
  ブログも名古屋大学、同大学院とのコラボレーションにより、若い柔軟な発想や専門的な技術を取り入れ、新しい紙面づくりにも挑戦してきました。ご覧になっていかが感じられたでしょうか。恒例の秋の行事でも、今年は「語り継ごう“東区ゆかりの近代産業”」のパネルの展示を行い、来館された方々との交流もあり親睦を深めました。その結果、「友の会」も発足し、今後は連携を密にしながら、次年度へ繋げていきたいと思っています。一年間お付き合い頂き有り難うございました。どうか良いお年をお迎えください。

(秋のイベントは、ブログのカテゴリー、活動報告からご覧いただけます)

    今年の締めくくりは、常駐しております佐助邸の庭園の石巡りをして見ませんか。ガイドの範囲は、大正ロマン漂う邸内が中心ですが、主庭はその昔、池には鯉が泳いでいたとのことですし、樹木が幾多の四季を彩り、ゆったり静かに時を刻んでいたことでしょう。晩年の佐助さんがブランコに乗る、微笑ましい写真が残されています(1階和室)。渡り鳥を連想させる飛び石(2階からが見所)、縁先には豪壮な鞍馬石・根府川石の沓脱石が据えられています。鞍馬石の横には鉢前(縁先手水鉢)がありますが、それぞれ山や川、磯の名石が配置されているそうです。
   普段はほとんど見ることのない和館と土蔵の間にある中庭跡を観察してみると、ここには鉢前と築山があります。築山の周囲の石組みを眺めていると、西側に亀甲石を見つけました。石の表面に亀裂があり、亀甲の模様を浮き立たせています。北側の石と一緒に写真を撮ったら・・あら不思議、本当に亀に見えませんか?
 この中庭は、木曽(注1)の溶岩が使われているようです。 また濡れ縁“つくばい”の手水鉢の台石、蔵の横の井戸枠は御影石だそうです。このようにじっくり見てみると、思いがけない発見があるかもしれませんよ。前庭(玄関から洋館入り口)には、お正月によく使われる「ナンテン」が赤い実をつけて皆様をお出迎えしてくれます。
   年末は12月28日まで開邸、年始は1月4日から通常通り常駐ガイドを行います。
1年のご愛読に心から感謝いたします。(あれこれ、当会資料参照)
☆1月6日(土)橦木館2階において、13:00~15:00定時ガイドを行います。

 縁先の鞍馬石と根府川石    飛び石と濡鷺燈籠
   縁先手水鉢    亀甲石(堆積岩)
 ナンテンの赤い実が・・      手水鉢と台石

注1:基本的には、裏庭は木曽、表庭は冨士の熔岩を使うとのこと。

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