「落ち葉踏む 今日の明るさ 明日もあれ(水原秋櫻子)」
12月7日は「大雪」で、本格的な冬の到来する頃と言われ、北からは初冠雪などの雪の頼りが届き始めました。
二十四節気と七十二候で日本の四季を感じることはできますが、実際の季節とは少しずれます。これは中国の気候に合わせて名付けられているからだそうです。今年は薄紅葉(まばらに色づき4、5分程度の紅葉)の期間が長く、まだ紅葉(黄葉)を楽しめる神社や街路樹があります。
まず紅葉で有名な禅隆寺を訪ねてみました。周囲は鮮麗真っ盛りの木々と薄紅葉が混在するいつもとは違う情景でした。この雰囲気も趣の深いものでした。数日後、立ち寄ってみると目の覚めるような紅葉はハラハラと散り赤い絨毯に変わり、静寂の落ち着いた空気が流れていました。自然の営みの素晴らしさを見る思いでした。ここは380年余、禅寺として寺跡を継いでいる寺院です。禅宗の庭園「山水菩薩庭園」があり、本堂側から見ると絶景だそうです。また山門、観音堂は創建当時のもので、本堂は再興されましたが、珍しい合掌の形をしています。
続いて、尾張徳川家の菩提寺「建中寺」を訪ねてみると、三門は薄紅葉とコラボしています。建中寺公園は彩りも様々で季節を感じながら気持ちもゆったり一休みし、豊かな時を過ごしては如何でしょうか。総門は綺麗に黄葉した銀杏が寄り添っています。
愛知商業高校東側の街路樹は、銀杏並木が折からの青空に照り輝いていました。黄金色の落ち葉が路面を彩っています。カサカサする独特の音を楽しみながら歩いてみてはいかがでしょうか。銀杏の木は火に強いことから、防火上も街路樹として植えられているようです。
暦の上では冬ですが、日本の秋の風物詩の代表、紅葉(黄葉)は楽しめそうですから、四季の移ろいを五感で味わってみては如何でしょうか。
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