「忙しく 時計の動く 師走かな(正岡子規)」
二十四節気では冬の始まりは立冬、そして小雪・大雪・冬至と進み本格的な冬に向かいます。因みに冬至は、12月は22日。1年中で最も昼間が短く、夜が最も長い日です。冬至は、別名を「一陽来復の日」と言い、この日を境に力が蘇る(運気が上昇)という意味合いを含んだ言葉だそうです。昼間が一番短いということは、翌日から日が長くなることから冬至を太陽の生まれ変わりと捉えられてもいるようです。
冬至には柚子湯に入りカボチャを食べる風習がありますが、いずれも風邪や感染症に対する抵抗力をつけられるとのことです。収束の見えないコロナも退散してくれるといいですね。
冬至の七種(ななくさ)があるってご存知ですか。
①なんきん(かぼちゃ)②れんこん③にんじん④ぎんなん⑤きんかん⑥かんてん⑦うんどん(うどん)
ひらがな表記の意味はいずれも「ん」が2個ずつあるので(運)が倍増するとの考えからだそうですよ。
昔の人々の知恵に感心しますね。
この時期には正月事始め(12月13日)も行われ、正月の準備を始める日と言われています。徳川園ではこの日に黒門に門松が設置されます。元々は旧暦の12月8日でしたが江戸時代になると「鬼宿日(運気の良い大吉日)」である12月13日に変わった経緯があります。年神様をお迎えする準備にふさわしいとされ、江戸城で12月13日に煤払いが行われていたことから庶民がそれに習い行われるようになったそうです。いろいろな行事を紐解いてみると江戸時代から・・ということが多く見受けられることに気づきました。門松も金城温古録に記載されていますが、家康が唯一敗北した三方ヶ原の戦いの武田信玄に対して「次は斬るぞ」との念を込め竹の先は削ぎ落とされているのだという説があります。今年の漢字は「戰」でした。不思議なつながりを感じます。この今年の漢字、大村知事は「和」、河村市長は「旧」でした。皆さんはどんな漢字を選ばれたでしょうか。それぞれの1年の思いが凝縮されているでしょうね。
二十四節気は太陽の動きをもとに決められていて、日本の四季に深い影響を与えてきました。情緒豊かな日本人は、春の花、夏の月、秋の紅葉、冬の雪など季節への思い入れも格別ではないでしょうか。日本人は四季の移ろいに敏感に反応をしてきたと思います。
長引くコロナ禍ですが、時には立ち止まって季節と向き合ってみるのはいかがでしょう!
【お知らせ】佐助邸は12月29日(木)から1月3日(水)は休館となります。よろしくお願いします。
本年もお読みいただきありがとうございました。どうぞお健やかに良いお年をお迎え下さいますように祈らせていただきます。
コメント