桜の開花便りが、日本のあちこちから映像と共に届いてきます。この時、対象とされる桜はソメイヨシノですが、今、徳川園の黒門から美術館に向けて東海桜が見頃を迎え、折からの風に花吹雪となって舞い、園内のキャンパスに華やかな絵を描いています。

 園内里山は、花の兄(立春を迎えて最初に咲く、注1)の梅に代わって花桃やアンズ、そしてサンシュユが天に向かって悠然と咲き誇っています。足元ではフッキソウ、シャガが春を告げ、スダジイの根本ではフタバアオイが逞しく新葉を出し始めました。まもなく「春を謡う徳川園、牡丹祭(4/6〜4/21」も始まります。鳥、花、木、草などの合奏に会ってみませんか。

 園内では木々の芽吹きが一斉に始まり、それに従い梢の色合いが日々に変化しています。龍泉湖ではマガモがゆったりと羽を休め波紋を描いています。この鳥も時に舞い上がり、来館者の「うわー飛ぶんだ」の歓声が上がりびっくりすることもあります。小鳥は木々や地表で飛んだり跳ねたりと、可愛い仕草を見せてくれます。鳴き声だけで声の主を当てる強者もおられ、貴重な学びの場になっていることもしばしばです。
 湖畔ではネコヤナギやロックヤナギの花が風に揺れ、遊泳中の鯉と楽しげにお喋りを楽しんでいるようです。
 ボタン園では春ボタンが出番をまちかね、日毎に蕾を膨らませています。その脇で、一輪だけ“カンボタン”が人々の目を惹きつけています。ちょっと背伸びしている感じが可愛いですよ。

 茶室周辺では、ゴモジュの可愛いピンクの花が満開、お茶の白い花も時を得て咲いていますし、鹿威しが心地よい音色で出迎えております。
 虎仙橋をくぐると場面は一転、せせらぎの音を聞きながらしっとり落ち着いた世界です。時にはゆったり散策してみて下さい。
 大曽根瀧は豪快な水音、爽やかなしぶきでマイナスイオンを存分に吸い、陽春を満喫して下さい。ここは絶景のスポットで、世界各国の言葉が飛び交いますが心は通ずるのか、笑顔溢れる不思議な場所です。
 里山は四睡庵をバックに色鮮やかな花々が競演し、広々とした空間が人々を別世界へ誘導してくれているようです。

 楽しみ方は千差万別、梅、桜、牡丹、菖蒲・・と徳川園の“春“到来です。待ち焦がれた春、その庭園を散策してみては如何でしょうか。
注1:花の弟といわれる花は秋に咲く菊。花の姉妹はあやめと杜若・・

    ネコヤナギと鯉  ロッカクヤナギの囁き?!
  トウカイザクラは満開    カエデの新緑と花
    サンシュユ   ミツマタは道案内?!
  華やかさを演出(アセビ)   里山は写真スポット