美しき ぬるき炬燵や 雛(ひひな)の間 (高浜虚子)
 「雨水(18日)」も過ぎ、いよいよ三寒四温を繰り返しながら本格的な春へと向かいますが、雨水の日は雛人形を飾るのに良い日とされています。そして、3月3日は雛まつり「五節句」(季節の節目の日)の一つで、春を喜び無病息災を祈る日で室町時代以降は、女の子の成長を願い祝う行事に変化していったそうです。
 今回は文化のみち「雛巡りシールラリー(3/7まで)」に挑戦してみました。名古屋城から徳川園に至る地域一帯を「文化のみち」と言いますが、この辺りは、名古屋近代化への歩みを伝える歴史的遺産の宝庫です。名古屋城から出発し、文化のみち二葉館、陶磁器会館、徳川園・蓬左文庫、美術館を探索し、各所でのお雛様をご一緒に堪能してみませんか。

 名古屋城は二の丸エリアの梅が丁度見頃です。正門では福よせ雛がお出迎えしていますし、お雛様は御深井丸展示館で展示中です。通常は「小さな郷土資料館」で、市内各地の郷土玩具や歴史等の資料が展示されています。建物はあまり目立たずひっそりと佇んでいますが、中でも寄棟造り、天井は矢羽根網代で趣があり一見の価値があります。今は雛巡りに合わせて、吊し雛や土雛なども見られ、優しいお顔、ちょっとおすまし顔のお雛様が目を楽しませてくれます。時には静かに観賞頂くのも良いのではないでしょうか。

 次は、赤煉瓦と白い花崗岩のネオバロック様式の市政資料館を経て(時間の許す方は館内必見です)、町並み保存地区を見学しながら、「文化のみち二葉館」へお越し下さい。ここは「女優第1号」と言われた川上貞奴と「電力王」福沢桃介の邸宅で、移築復元の後に、関連資料等が展示され、今は手描きのお雛様が描かれた羽織が展示されています。

 次は東橦木公園(東区筒井)で、今を盛りに咲く“カワヅザクラ”を愛でつつ陶磁器資料館へ進みます。ここは国の登録有形文化財、名古屋景観重要建造物でモザイクタイルやスクラッチタイルなど外観も見所です。今は雛巡りに合わせて、立ち雛やディズニーなど様々なお雛様が展示されており、安らぎの空間を演出しています。

次は徳川園で、蓬左文庫、美術館へ足を運んで下さい。徳川園茶室(瑞龍亭)には寄贈されたお雛様が微笑んでいますし、美術館では恒例の「尾張徳川家の雛まつり」が公開展示されています。28日(日)は徳川園龍仙湖で「流し雛」が行われ、手作りの作品を龍仙湖に浮かべます。是非お楽しみください。

    吊し雛      福よせ雛
    手描きのお雛様     勢揃い
  瑞龍亭でお出迎え 尾張徳川家の雛まつり開催中
     段飾り  カワヅザクラ(東橦木公園)