高村光太郎“新緑の頃”の一節に「5月、6月の日本列島は隅から隅まで濡れて出たやうな緑のお祭・・」というくだりがあります。園内は萌え立つ新緑ばかり、まさに万緑の世界です。渡る風が次々と描く波紋、大曽根の瀧や龍門の瀧、虎の尾を流れるせせらぎと、負けずに躍動する水、緑と水の競演で最高のおもてなしをしてくれます。思いっきり深呼吸してみるのも良いのではないでしょうか?
龍仙湖では、今年孵ったカルガモの雛が、鯉と戯れたり、湖面を元気よく泳ぎまわり、来園者の方々の目を奪っています。「かわいい〜」の声にあっという間に人だかりが出来ています。最初は11羽いた雛も今は1羽しか見つけられません。大自然の厳しさを見せつけられるようでもあります。せめて、この1羽が元気に育つことを見守りたいと思います。薫る風、目に染みる新緑、そちこちからの水の音・・名跡、徳川園の今をお楽しみ下さい。
今回は、黒門から広場周辺をのんびり散策してみました。蝶、蜻蛉も初夏の空を舞っている、その視界に銘板が入ってきました。注目していないと通り過ぎてしまいそうですが、メーグルバス停に向かう道路脇に設置されています。明治以降の大曽根邸の変遷を伝えています。当時あったユウカリの木は今も蓬左文庫西南の角に残り、時代の移り変わりを今も見守っています。
蓬左文庫(注1)のエントランスホールは登録有形文化財(建造物)ですが、見学することも出来ます。書架は15000冊の古典籍を所蔵し、検索・閲覧することも出来ます。ここでは、過去から現在への変遷を文字で示してくれますよ。
☆当会では、毎週金曜日の午後1時から3時半(受付は3時)まで、定時ガイドを行っております。お気軽にお声かけください。
彩りを添えて | 苔も一役 |
鯉と仲良し? | 親鳥に守られて |
尾張徳川家の歴史が・・・ | 蓬左文庫 |
コメント
コメント一覧 (2件)
カルガモが11羽が1羽しか見つからない理由はなんでしょうか?
外敵にやられたのであれば何とも嘆かわしい限りです。
カルガモの親子が行列を作って歩く姿を見たいものです。
コメントありがとうございました。
7羽いたときには行列も見られましたよ。
自然界での巣立ちはなかなか難しいようです。
1羽の成長を見守りたいと思います。