東区徳川町、元の市立東図書館、現在の徳川蓬左文庫の南道路に面して市内最大といわれる「ユーカリ(注1)」の木があります。ここは尾張2代藩主 光友公の隠居所(大曽根下屋敷)跡地(注2)ですが、明治42年頃第19代義親氏が約4ヘクタールの植物園を開設しました。当時は外来の珍しい木が多くあったようですが、現在残っているのはこの木だけで、大正8年頃に植えられたものだそうです。
シイノキは徳川園内に多く見られる大木です。スダジイ(注3)主体の常緑広葉樹林で、平成16年(2004)に池泉回遊式・大名庭園としてリニューアルされ、シイノキの森は緑地保全地域となっています。今は新緑の美しい季節、スダジイの花が咲き始めると、辺りを甘い香りが包みます。ガイドの途中で、「秋には実が食べられるのですよ!」という言葉に対して、「えっ?!」「知っています、昔?食べました」など様々な反応があります。来園者の方々の年齢層によって、樹木に対する思い入れの違いを感じる時があります。
新緑の鮮やかな昨今、甘い香りに立ち止まって、バックの青空に映える木々を是非お楽しみください。
(参考文献:東区の名木・樹木図鑑・当会資料)
★文頭の写真は、満開のセンダン の高木(里山)
★当会では、毎週金曜日13時から15時30分まで園内ガイドを行っています。
蓬左文庫とユウカリの大木 | 年月を刻んだ太い幹 |
甘い香りを漂わせ始めたスダジイ | 新緑の美しい シイの森 |
注1:葉から取れる精油は殺菌作用や抗菌症作用、鎮痛、鎮静作用があるそうです。コアラは知っていたのでしょうか?
注2:昭和6年、義親氏より名古屋市に寄付され公園となりました
注3:一般にシイノキと呼ばれ、初夏の頃に開花する。去年受粉した果実が今秋に熟す。炒って食用に出来るが、タンニンの量が少なく生でも食べられる。
コメント
コメント一覧 (2件)
大正18年頃に植えられたとあるが 大正は15年で昭和に代わっているので昭和4年の間違いか
ご指摘有り難うございました。
大正8年頃(1909)に植えられたものでした。
現在まで気づかず大変失礼しました。
本文を修正します。今後ともよろしくお願いします。