徳川園のこのごろ

「はなびらの 垂れて静かや 花菖蒲 高浜虚子」と謳われるように季節は静かに巡っています。緊急事態宣言の解除で、開園となった徳川園では早咲きのショウブが艶麗の様を見せ始めました。本格的な見頃はもう少し後になると思いますが、緑豊かな園内の心地よい静けさの中を歩いてみました。

 里山では小鳥のさえずりが清々しい初夏の園内に反響し、大曽根の滝では豪快な水流が程よい涼を感じさせています。また龍仙湖ではスイレンと鯉の競演が繰り広げられています。静かな時を共有できる「今」を味わってみてください。 

 季節の花“ハナショウブ”の開花が始まりました。原種は「ノハナショウブ(日本原産)」で、江戸末期には既に200余種の品種があったそうで、栽培、観賞の歴史は500年前に遡るとのこと。徳川園のショウブは、江戸時代に改良され今も親しまれる約1700余株を見ることが出来ます。丁寧に手入れされた菖蒲田は間もなく晴れ舞台を迎えます。どうぞお楽しみ下さい。

 龍仙湖では鯉とスイレンの競演が、相変わらず和みの場を作り出しています。また、子どもの餌やりに群がる鯉、鳩などとのやりとりに、大人も思いっきりの笑顔になっている光景は平和の象徴でしょう!笑顔は免疫力増大にも繋がるとか、嫌な現実を忘れかけがえのない一時を楽しんで下さい。

 虎仙橋脇のスダジイの幹に「テイカカズラ」が可愛い白い花を咲かせていますから、是非探して見て下さい。新緑のトンネルはマイナスイオンが心地よく、里山では、センダン(センダンは双葉より芳し・・とは違う)の花が大空に向かって“われここにあり”と咲いていますよ。

 大曽根の滝の周辺ではベンチで休む人、滝の近くで豪快な流れを満喫する人と三蜜を守りながら楽しんでみえました。七変化のアジサイ(ヤマアジサイ系)が、せせらぎの小径を彩り優しく道案内してくれます。季節の移ろいを“ひし”と感じます。大曽根口の塀沿いには “あおい”の花が華やかな笑顔?をみせています。自然のエネルギーをいただきながらの散策もまた良いのではないでしょうか。

   花言葉は優しい心・・    優雅なたたずまい
古代には太陽のシンボルとも   新緑と水音のハーモニー
   幽玄の世界へ 爽やかな香り(テイカカズラ)
  楚々と咲くアジサイ   花言葉は大望・・・

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