梅雨明けの青空の下、文化のみち二葉館主催の「文化のみち、ステンドグラス建築探訪ツアー」に参加してきました。
 コースは、二葉館→名古屋陶磁器会館→橦木館→主税町記念堂(元,カトリック主税町教会)→市政資料館でした。そこに住む人の思い、時代背景など特徴を巧みに取り入れられ、感嘆や驚きの声がしばしば聞かれる、とても存在感のあるものでした。東区は貴重な遺産の宝庫と言われており、その一旦を垣間見る思いで、将に興味津々、新たな発見やいくつかの課題も見つかる貴重なものでした。時には大正ロマン漂う建造物や、味わい深いステンドグラスとゆっくり向き合ってみませんか?

先ずは二葉館大広間のステンドグラス。長い旅から戻った「初夏」の一部(向かって右下部分、注1)が、本来の場所に収まった優雅さと重厚さが、大正浪漫を漂わせています。貞奴さんも安堵されているのではないか・・フッとそんな気がしました。館内には、踊り子、アルプス、もみじ(注2)など幾つかの素晴らしいステンドグラスがあり、これらは名古屋に残る物としてはかなり古いと思われるようです。陽ざしや室内の照明による変化を楽しむのも一興ではないでしょうか。

 名古屋陶磁器会館は、当時のままのステンドグラスが静かに来館者を迎え、館内には歴史を刻む品々が陳列され、陶磁器の歴史を紐解くことができます。陶磁器産業発展のために、大いに貢献した井元為三郎氏の功績も偲ぶことができます。
 井元為三郎邸の橦木館では、ドイツ、オーストリアに興ったデザインとアール・デコを彷彿させるデザインがさりげなく使われ、玄関には八星の玄関灯、幸福の青い鳥など当時の流行を取り入れた作品が目に付きました。

 名古屋市市政資料館(旧名古屋控訴院地方裁判所)は、ネオバロック様式で、当時の建物では札幌と名古屋だけにしか残っていないようです。ステンドグラスは大階段にあり、北壁には公平さを表す天秤、天井には日輪、お天道様がデザインされ、建物との調和は一層の重厚さが感じられました。
 一つひとつを丹念に観察されるもよし、建物との融合性や荘厳さを肌で感じられるもよし、それぞれの感性でお楽しみくださいね。(宇野辰雄の世界、当会資料参照)
注1:詳細はこちらからご覧ください
注2:「竜田川」というもみじの葉が水辺に落ちるという日本の伝統的モチーフ

   二葉館「初夏」      アルプス
     踊り子       もみじ
   橦木館「青い鳥}      欄間
    陶磁器会館玄関    市政資料館「天秤」