「閻王の 口や牡丹を 吐かんとす(与謝蕪村)」
徳川園の牡丹園では、コロナの制限緩和を待ちかねたように、白、ピンク、紅、黄などの彩で、今を盛りと見事な大輪を咲かせています。さすが「百花の王」と呼ばれるに相応しく花言葉も「王者の風格、風格ある振る舞い」だそうで、ついつい見惚れてしまいます。
牡丹(ボタン)は奈良時代には薬用植物として伝来したようですが、江戸時代になり植物好きな家康によって外国から園芸種が持ち込まれたと言われています。また弘法大師が持ち帰ったとの説もあるようです。
現在「牡丹まつり(4/8~4/23)」が開催されており、55種1000株と言われる花の群れが日毎に株数、色合いを変え、人々の目を惹きつけています。牡丹園の一角では早くもフジが満開となり、牡丹との競演は圧巻です。
ベストポジションを探す人、じっくり観賞する人、花々の観察に余念のない人と様々ですが、皆さんの穏やかで明るい笑顔が印象的です。短い開花期間にも拘らず、年間を通して地道に管理してくださる園の皆さんの愛情と真摯な態度の結果だと思います。聞くところによると、庭園技師さんたちは専門の方からのアドバイスなども受け、管理されているとのことです。
ガイド中にいただく「綺麗に清掃されていますね」のお言葉も嬉しいです。ありがとうの言葉を添えたいと思います。
じっくり牡丹やフジと対峙した後は、園内散策はいかがでしょう。
茶室から眺める景色は自然の魅力を存分に味わえると思います。時には思い切り心身を開放してはいかがでしょうか。
龍仙湖では睡蓮も咲きはじめ、鯉はゆったり泳いでいますし、カルガモは羽を休め、湖畔では六角柳が優雅に風に揺れて“春”を演出しています。
龍門の瀧をゆっくり愛で、川のせせらぎを聞きながら木立の中、深呼吸をしながらの散策は英気を養うのにはちょうど良いかもしれませんね。
大曽根の瀧では、三段の瀧の豪快な水音と新緑に覆われたもみじが強調し、癒しとマイナスイオン吸引のベストポジションになっています。木々は新緑に輝き、小鳥の囀りが心地よく平静な時間が流れていきます。
里山では、水琴窟の澄んだ音色を満喫して下さい。幸せ気分を味わえますよ。
春まっ盛りのこの時期、自然に身を委ねてみるのは如何でしょうか。
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