徳川園のこのごろ

 2月3日は節分で冬と春の節目、翌2月4日は立春、暦の上では春ですが南北に長い日本では自然の営みにも時差があります。
 徳川園にも少しずつ早春の息吹が感じられるようになりました。木々は芽吹きの準備を急ピッチで進め、梅も日毎に一輪また一輪と花の数を増し、春の演出に拍車がかかり始めました。
 里山では白梅が咲き始めパッと明るさが増してきましたし、茶室周辺では、柔らかな日差しに誘われて開き始めた白梅の甘い香りや三椏の爽やかな匂いが和みの空間を作っています。園内では冬ボタンの展示も開催(2/16 まで)されており、富貴の花「ボタン」と高雅な気品の「梅」との競演も是非お楽しみください。
  
 初春から展示の続く「冬ボタン」は可愛い藁囲いに抱かれて凛と咲いています。この苗は島根県大根島で育てられた鉢植で、20種70鉢にも及び園内を華やかに彩っています。冬ボタンの一角では寒牡丹がそっと咲いています。この牡丹は、茎が細く短く葉はほとんどありませんが、一生懸命柔らかな風にゆられて微笑み返していますよ。見つけてあげてくださいね。

 牡丹園近くでは白梅も開花し、早春の光にキラキラと輝いています。カメラマンの撮影スポットになっているようで、時には梅談義が始まり明るい笑顔の花も広がっていました。
 茶室露地でも咲き始めた青軸(白梅)、みちしるべ(紅梅)が、間もなく春暖の風情を作り出すことでしょう。周辺でも椿やゴモジュ、三椏も彩りを添え春がそこまで来ていますよ。

 龍仙湖ではぬるみ始めた湖面を、カモたちが波紋を描きながら仲良く泳いでいたり、亀島で羽を休める可愛い姿は見ていて飽きませんね。水の流れや水の音も心なしか春を感じます。
 里山では白梅が優しい匂いを漂わせ、「梅一輪、一輪ほど・・」の言葉どおり、日毎に花数が増しています。通り過ぎてしまいそうな足元にも、藁の陰から福寿草が背伸びしながら顔を覗かせています。
 大曽根の瀧も、今は瀧本来の豪快さと三段の流れを堪能できますし、滝組を鑑賞できる絶好のチャンです。早春の庭園を心ゆくまでお楽しみください。

☆当会では金曜日、10時〜15時まで定時ガイドを行っております。ガイドと一緒に歩いてみませんか。

     春風に乗って・・    花の王の貫禄
   ちょっとおすまし  鮮やかな立ち居振る舞い?!
    春を告げて     見つけてね!!
  ひなたぼっこかな・・  ボタン園の片隅で鮮やかに

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