去る7月30日に建中寺{筒井一)見学研修会が開催されました。予てから会員の要望の多かった三門見学会が5月末に行われ、その際のご住職様の丁寧かつ詳細な説明に心打たれました。そして、今回は御霊屋、経蔵、鐘楼についての研修が、ご住職様のご厚意により実施されました。細部にわたっての的確なお話は、今後のより充実したガイドのためにも貴重な学びの場となりました。
 建中寺は浄土宗の名刹で、江戸時代には約48,000坪、周囲に石垣と塀を巡らす厳重な構えで壮大なものでした。今も名古屋市立あずま中学校{筒井一)の西側には、当時の石垣も残され、外壁には当時の地図も見ることができますよ。当時に想いを馳せながら、ゆっくり散策されてみてはいかがでしょうか。

 建中寺は慶安4年(1651)尾張二代藩主徳川光友が藩祖義直のために建立し、城下第一の寺院と言われ尾張徳川家の菩提寺でもあります。その後、天明の大火(天明5年)により総門、三門などの一部を残して消失、その後再建されています。現在は、総門、三門、開山堂、鐘楼、経蔵など多くの建築物が、名古屋市指定文化財となっている貴重な遺産です。それらの一つひとつに当時の匠の凄さを垣間見ることができ、そのお話に引き込まれてしまいました。会員からの多岐に亘る多くの質問もあり、折からの酷暑も吹き飛ばされそうな気配・・でした。

 御霊屋(ごれいや)は普段は非公開ですが、今回はご住職様のご厚意により渡殿からお話を伺いました。唐門、拝殿、渡殿、本殿が縦一列に並び各建物とも漆塗りで、華麗な装飾が施されていて、当時の彩色技術を想像するだけでも、その凄さに圧倒されました。

 経蔵は、文政11年に再建されたこと、扁額の意味や有栖川宮様の揮毫であることや、内部の意匠などの説明があり、輪蔵については八角形で一切経5,800巻を奉安し、一周回ると読誦した功徳が得られると言われ、参加者は厳かに回らせていただきました。

 鐘楼は天明7年再建、梵鐘には林羅山の銘が入っていて、今回見せていただくことができました。除夜の鐘も撞くことが出来るそうです。
 まだまだ境内には、多くの未知のもの,再確認するものがあるはずです。時には心穏やかに、秋のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
☆当会では、皆様のご要望に合わせた「依頼ガイド」も行なっております。詳細はガイドからお進みください。

  三門(三間重層門)     本堂でのお話
    瑞垣(透塀)  唐門(柱懸鼻彫刻→象)
  経蔵扁額「蔵輪法傳」  輪蔵を回して功徳を・・
    梵鐘(竜頭)   梵鐘銘文(林羅山)