梅一輪 一輪ほどの 暖かさ 旧豊田佐助邸(注1)の前庭にも紅白の梅がほころび、メジロやスズメなどが戯れ、長閑なひとときが出現しています。
 縁側を少しだけ強くなった陽射しが照らし、ポカポカの陽だまりが「何とも懐かしい」と来邸の方々からの声も聞かれるようになりました。
 でも時には、冷暖房になれた小学生たちの社会科見学の際に、「当時、今のような冷暖房設備はなかったんだよ」の説明には「えっ!」と一瞬は驚きの表情になるのです。そこで「無双連子窓(注2)、夏障子(注3)、蚊帳を使った当時の生活の知恵に、興味津々で目が輝き始めるようです。この子らの熱心にメモをしたり質問したりする姿を見ると、当会が少しは役立っているのかと、嬉しくなってきます。こんな機会を通して、貴重な地域の歴史や、建造物の存在が将来に引き継がれていくことは嬉しいことです。

 そんな大正浪漫の残る佐助邸ですが、遂に洋館築後100周年となり、昨年11月3日「歩こう文化のみち」の企画では、100周年記念展示を開催させていただきました。大変好評でしたので、現在高岳福祉会館(泉2)3階廊下において、3月10日(金)まで再展示をしております。
 去る2月10日(金)には「旧豊田佐助邸洋館築後100周年記念展 グレートファミリー豊田家の人々」と題して講演会を行いましたが、大勢の方々にご参加いただき、その関心の深さを知りました。見逃された方は、是非展示をご覧いただき、当時の貴重な建物やグレートファミリーの歩みを佐助邸で体感してみてください。今までとちがった豊田家ファミリーの一面が見えてくるかもしれません。

 また、3月11日には「早咲き!桜みちまつり2017」も開催されます。当会では「文化のみち二葉館」「橦木館」のガイドをさせていただきます。

 そして、「名古屋お屋敷巡り 4館スタンプラリー」が、3月8日(水)から3月26日(日)まで開催されます。旧豊田佐助邸もその内の一つに含まれていますので、貴重な遺産でもある建造物のスタンプラリーを楽しみながら、一昔前の鼓動を感じてみて下さい。

    春の足音?!            波型無双連子窓
    真剣な眼差し   夏障子って?・・
     講演の様子   展示を興味深げに
     高岳展示の案内 御屋敷めぐりのお知らせ

注1:認定地域建造物資産に認定されている
注2:換気を目的として、雨戸の一部や和風建築の台所の欄間などに用いられる
注3:夏場の日差しを遮ると同時に、通風を得るという我が国の高温多湿気候に対処した建具「簾戸、葦度ともいう」(注2,3は木造建築用語辞典参照)