文化のみちを歩こうⅡ 「文化のみち二葉館」

「秋なれや 木の間 木の間の 空の色(横井也有)」初秋を感じつつ、「二葉館」を訪ねてみました。
 初秋の空にオレンジ色の屋根が一際目立つ建物が二葉館です。元は東二葉町にあり、名古屋城から続く北辺の高台で、願望もよく二葉御殿と呼ばれていました。当時の新聞に「金の鯱と高さを競うとして建ったが如し」と書かれるほどの建物です。この地には、平成17年(愛知万博の年)に創建当時の姿のまま移築、復元し文化のみちの拠点として甦りました。大正ロマンを今に語り継ぎ、現在は丁度、性別、年齢を問わずに楽しめる「夏休み企画」を開催中です。是非ご家族でお楽しみください。
 当会では「火・木・土」に10:45〜と13:20〜、定時ガイドを開催しています。

 文化のみちは、江戸時代には、中・下級武士の屋敷群で、明治から昭和初期には起業家や文化人などが多く住んだ町です。当時の建物や貴重な文化遺産が残る貴重な地域なのです。
 二葉館は、「日本の女優第一号」と言われた貞奴と、「電力王」と呼ばれた福澤桃介が共同パートナー(諸説ある)として暮らした館です。逸話として、夜には屋根上のサーチライトが光を放ち、遠くからでも見えたとも言われています。これは邸内に自家発電設備があり(展示)、停電することが多かった時代でも、この邸宅は停電することもなく明るく輝いていたそうです。
 館内には、貞奴、桃介の資料や郷土ゆかりの文学資料等の展示をしています。見どころは、大広間にある大正ロマン漂う見事なステンドグラスを始め、貞さん愛用の着物などであり、着物は季節ごとに入れ替えられ、気品の高さ豪華さに圧倒されます。また当時としては珍しい?呼び鈴が設置されていて、当時の流し台から貞さんの日常を想像してみるのも楽しいのではないでしょうか。

 現在、「名古屋」や「愛知」における、地域で知られている昔話の紹介を行っています。「知っている話」もあれば「えっ!こんな話も?」と素敵な出会いに感動されると思います。変わった視点から歴史を眺め、残暑の中をゆっくり、まったり観賞してみるのはいかがでしょう。

 18日までは「夏休み!ワークスペース」が開催されています。オリジナルのステンドグラスぬりえ、折り紙、バルンアート(中学生以下は入館無料)などがありますので、それぞれ年齢に合わせて夏の一日を、じっくり味わってみてはいかがでしょうか。

  赤い瓦葺き屋根・・     見事な曲線
 杉浦非水デザイン(初夏)    貞さんの日常が・・
    配電盤展示      呼び鈴
  昔話の数々(展示)   郷土ゆかりの文学展示

 

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