爽やかな秋空の下、特別企画「二葉御殿界隈を歩く(4回連続講座【1】」が去る11月7日(金)に開催されました。このコースは今年からの新企画です。日本の女優第1号といわれた川上貞奴(本名貞)と、電力王と呼ばれた福澤桃介が事業パートナーとして大正9年から15年まで東区の東二葉町に居を構え、「二葉御殿(2600坪強)」と呼ばれた建物です。現在の建物は愛知万博2005年2月8日(語呂合わせで「ふたば」)に移築復元した建物です。オレンジ色の屋根の建物が一際目を引きます。
二葉館の館内案内からガイドは始まりました。館内和室にある衝立に注目です。この衝立は、二葉御殿と呼ばれた頃のもので、当時の様子を垣間見ることができます。時代の変遷とともに周りの風景はどのように変化していったのでしょうか?解き明かしながら歩きます。
敷島製パン本社は、創業時は造り酒屋ですが、第一次世界大戦でドイツ人俘虜を技師とし、パン製造を学び、大正8年に現在地に敷島製パンを設立しました。社名は本居宣長の和歌「敷島の 大和の心を 人とはば 朝日に におう 山桜花」に因んだとのことです。
金城学院高等学校の栄光館は講堂兼礼拝堂として建立、屋根に赤いスペイン瓦、外壁にスパニッシュタイルを塗った清楚な外観が特徴で、国の登録有形文化財です。また正門西にある牛馬用水も、当時をしのぶ趣のある佇まいを今に伝えています。(見どころです)
中産連ビルは昭和38年完成で、色むらのある緑のタイル貼りの外観は2階、3階部分にある2列の小窓が特徴です。
旧川上貞奴邸跡に到着です。今はマンションに変身?し小さな標識が名残を伝えているだけですが、高台にあり中央線からも見えたと言われる様子は今も実感できますよ。参加された皆さんは「なるほど」と納得されました。急階段がそれを物語っていました。近隣に居住していたガイドの説明に、皆さん目を輝かせていました。
貝塚跡の標識を見ながら長久寺へ。ここは清州越しのお寺で、名古屋城の鬼門鎮護です。本堂の屋根は錣(しころ)葺で、本尊は不動明王です。今回は本堂内も見学することができ荘厳な作りに思わず姿勢を正し、感動の様子が伝わってきました。
片山神社は、和銅2年創建の古いお寺で式内社として、社格を誇る神社です。境内には天狗の神楽伝説(大杉の木)があったが枯れてしまったとのこと。場所は丁寧に保存されています。
今も薄暗い坊が坂を見学し、片山神社の樹林を通り最終地点尼ヶ坂公園へ辿り着きました。
少数精鋭での散策でしたが、積極的な質問などもあって和気藹々のうちにも中身の濃い意義ある学び合いが出来たと思います。「ゆとりのある散策も良いものですね」参加者の満足げな表情が印象的でした。








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