以前、含笑寺の寺標(寄席文字)を調べてから、寺標に興味を覚え東寺町を探索してみました。今まで何気なく通り過ごしていた寺標にも、それぞれに歴史・繋がりがあることが分かりました。法華寺町(注1)にある「大法寺」の寺標に近寄ってみると、「君川大島徳書(注2)」の文字がありました。周辺の寺標も調べてみると大島君川の文字がありました。いずれも清須越し、日蓮宗のお寺で京都本国寺の末寺です。特に「大法寺」は君川の菩提寺でもあるそうです。
君川は書家で恒川宕谷に師事し、愛知県職員を退職後、書道塾を開き多くの門人を養成して書壇の重鎮となった人です。この他にも碑銘や社標・・など多くの墨跡を残されているそうです。皆様も散策の折り、時には視点を変えてご覧になるのも一興ではないでしょうか。意外な発見があるかも知れませんよ。(東区の歴史、当会資料参照)
当会では、東寺町など東区内の依頼ガイドを行っております。詳細につきましては「ガイドについて」からお進み下さい。
寺標、東面に君川大島徳書とある | 東寺町ガイドの様子(へちま薬師) |
注1:慶長15年の清須越しの際、城の防衛上もあり、東区東桜周辺とりわけ小川町筋には、
日蓮宗18ヶ寺をおき、法華寺町とし飯田街道の(駿河街道)の守りとした
注2:寺標には「君川大島」と書かれているものが多く見られる
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