大寒(1月20日)も過ぎ一年でも一番寒い頃となり、冷気のみでなく肌を刺す伊吹おろしが厳寒を印象づけています。そんな寒波に負けまいと、当会の熱気溢れる見学・研修会を国指定重要文化財でもある「愛知県庁本庁舎」で行いました。
県庁舎は、名古屋城、市役所(注1)と共に観光客の人気スポットで、これらが隣接し建ち並ぶ景観は見事で、思わずシャッターを押したくなると思います。
この愛知県庁本庁舎、外観は城郭風の屋根を載せた帝冠様式で一際目を引き、外壁は白の花崗岩貼、黄褐色のタイルの使用は愛知県が陶磁器どころであるいうことを示しているのだそうです。何気なく見ていた建物が、本当は愛知県を象徴するに相応しい格調高い建物であったことを知り、感銘を受けつつ納得しました。
正面玄関には一般的に見られる中央階段はなく、一瞬目を疑いましたが、これは執務の利便性に重きを置いたもので、「日の字」になっているということでした。整然と置かれているものの細部に目を向けると、どれもが一工夫されていることを実感出来るのではないでしょうか。ご案内してくださる職員の方からの濃やかな説明の一つ一つを噛みしめながら、「ここにはどんなことが隠されているのだろう?」と期待は膨らみ、いつしか必死に聞こうとしている自分がいました。
議場では議長や議員の気分を味わい、正庁の今昔(注2)の詳細を知り、その昔を想像してしまいました。知事室は竣工当時からこの場所にあり、天井や柱上部には花や植物などの装飾が施されていました。また防災対策本部では、県民のための様々な取り組みを丁寧に説明いただき、今問題提起されている「東南海沖地震」への不安も少し軽減したような気がしました。県民の安心、安全を考え、目立たない所で続けられている真摯な努力を垣間見た思いがしました。
創建当初から変わらぬ外見、その中で新たなものへ懸命に取り組む姿がある美しい建造物であることを実感しました。
愛知県庁舎 | 屋上から | 屋上から(市庁舎) |
知事室 | 議場 | 防災本部 |
丸窓と窓飾り | 彫刻飾り | 正面玄関から |
注1:市庁舎の様子はこちらからもご覧いただけます
注2:創建当時は正庁でしたが、平成14年から26年は災害対策本部として使用、その後自治センターにその機能が移され、平成27年に正庁へ復活した
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