「箱を出る 貌(かお)わすれめや 雛二対(与謝蕪村)」
3月3日はひな祭りです。ひな祭りの由来は平安時代中頃に、紙人形を作って海や川に人形を流し、身の汚れをお祓いする行事からきているといわれています。人間の身代わりをしたことから、「形代(かたしろ)とも言われ、源氏物語には不遇の光源氏が須磨の浦で形代を海に流して禊をする情景が描かれています。中国から伝わった「上巳の節句」を起源としていますが、江戸時代以降わが国では、雛人形を飾る「ひな祭り」という日本固有の人形文化となって現在に受け継がれています。
文化のみちでは3月3日(日)まで「雛巡りシールラリー」を開催中です。7館を巡ると雛壇が完成します。春告草と呼ばれる梅の優しい香りに誘われて、文化のみちの雛巡りに挑戦してみました。文化のみちは名古屋城から徳川園までを言い、今回は女児の節句の“雛”を愛でながら名古屋城から出発しました。
名古屋城の梅林は春風に乗って甘い香りが漂っていました。特に白梅は満開間近のようでした。紅梅は咲き始めでしたが紅白が一緒に咲く「思いの儘」は、青空に向かって“つんとおすまし顔”で輝いていました。お雛様は「御深井丸展示館」に飾られていました。
町並み保存地区を散策しながら、旧豊田佐助邸(シールは無し)、橦木館、二葉館でシールをゲットしながら散策・・なんと桜並木では早咲きの「大寒桜(オオカンザクラ)」が咲き始めていました。「寒緋桜(カンヒザクラ)」はまだ蕾でしたが、「桜みちまつり(3/16,土)」にはきっと見ごろを迎えることでしょう。
東橦木公園(徳川1)では、区政100周年で植樹された「河津桜(カワヅザクラ)」が見頃を迎えていました。バスを待つ人々にも、ひとときの癒しになっているようでした。日本人と桜はやはり似合いますね
陶磁器会館ギャラリーには、絵付けされた歴史的陶磁器が展示されていますが、現在は様々な年代のお雛様やミッキーマウス、ビーズのお雛様・・などもずらりと並んでいました。楽しいワクワクに行きつ戻りつ・・十分に鑑賞できました。和みの別天地でした。
徳川園周辺では、蓬左文庫、徳川美術館の3館でシールを一度にゲット。徳川園街園、蓬左文庫前の河津桜は見頃でした。園内の梅は満開に近く、花吹雪の舞う姿も風情があります。徳川美術館では尾張徳川家のひな祭り(4/3 水まで)を開催中です。江戸時代から伝来する雛人形が飾られて雅の世界へと誘います。皆様のお好きな春をお楽しみください。
コメント