10月・11月・12月(各第1水曜日)にわたり、山吹小学校3年生の総合学習が行われました。当会は、授業の一環としての見学・取材の協力をさせていただきました。この学区は江戸~明治・大正・昭和にかけて、多岐にわたる貴重な建造物や意匠などの遺産、歴史を継承している地域です。生徒さんにとっては、様々な疑問、質問が山積しているのではないかと推察されました。今回は「A~Iの9コース」のうち旧豊田佐助邸、主税町公園、白壁の通り~長屋門、旧春田鉄次郎邸、禅隆寺~山吹谷公演(山吹小学校コース)の5コースを担当させていただきました。
事前打ち合わせで、生徒さんたちからの率直な質問が提起されておりました。小学生に分かりやすく伝えるための解答案を担当者は考慮したのではないでしょうか。生徒さんにとっては、学区の歴史について実際に見て学ぶ良い機会になったのではないかと思います。“百聞は一見にしかず”ですね。真摯な学びと疑問が解決できた時の目の輝きはとても素敵でした。疑問質問に圧倒される場面や、宿題にし、回答を先延ばしする場面も現れるほどで、子供の活気と熱い学びの姿勢に圧倒され遠い昔?を思い出している会員もいるようでした。
3回に渡る授業でしたので、1か所を集中して探求する子、数か所を巡りながら知識を深めるお子さんもいるようでした。それぞれの学びの姿勢は真剣そのものでした。興味津々の現状が見受けられ“若いってすごい”と、感心させられる場面もありました。
特に佐助邸では、現在では見ることの少なくなった和室の意匠“夏障子”や“襖の引き手”、“ガス灯”に興味があるようでした。クイズも楽しみながらの勉強になったのではないでしょうか。
旧春田邸の和室では、大正時代の日常が再現され、ちゃぶ台や当時のテレビの成り立ちには驚きが多かったようでした。洋館では暖炉や床・天井、ガラスなどの意匠に見入っていました。説明されると一斉にその場に行き確認、納得しつつ新たな質問に発展する場面もあり、真剣な学びが見られました。
主税町公園は、「大規模な絵付け工場(ノリタケ)の跡地です」の説明に「へえ~!どこまでが工場だったの?」と即座に質問が飛び出していました。陶磁器の変遷・歴史を聞きながら夢は大きく広がっていくようでした。
白壁の通りは、今は跡地になっている箇所もありますが、江戸、明治、大正時代の面影を確認出来たでしょうか。熱心に質問をし、満足な回答を得ての散策は、驚きを感じながらも爽やかな笑顔が印象的でした。
禅隆寺から山吹谷公園・山吹小学校コースは、日常ではお寺への関わりは少ないのでしょうか参加者は少数でしたが、回を重ねるごとに人数は増え活気に溢れていました。お寺さんも好意的な対応をされ、山吹小学校のルーツなども確信できたのではないでしょうか。
「学べば学ぶほど 自分が知らなかったことに気づく 気づけば気づくほどまた学びたくなる(アインシュタイン)」の言葉を思い出しました。ともに学び合う素敵な時間と今後への多くの夢と課題を残した、滅多に味わえない大切な時間であったと思います。








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